コリンダ・グラバル＝キタロヴィッチ

コリンダ・グラバル＝キタロヴィッチ：クロアチア初の女性大統領

コリンダ・グラバル＝キタロヴィッチ（Kolinda Grabar-Kitarović）は、1968年4月29日生まれのクロアチアの外交官・政治家であり、2015年から2020年までクロアチア大統領を務めました。彼女はクロアチア初の女性大統領として、国内外で注目を集めました。

経歴

グラバル＝キタロヴィッチは、リエカ（旧ユーゴスラビア）で生まれ、アメリカ合衆国で少年期を過ごしました。ロスアラモス高校を卒業後、ザグレブ大学で学士号を取得。ウィーン外交アカデミー、ザグレブ大学政治科学部で修士号を取得しています。また、ジョージ・ワシントン大学のフルブライト・プログラム、ハーバード大学ケネディスクール、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際関係大学院で研究員を務めるなど、幅広い学術経験を有しています。

1992年にクロアチア科学技術省でキャリアをスタートさせ、その後外務省に転籍。北アメリカ局長、カナダ駐箚クロアチア大使館参事官などを歴任しました。2003年にはクロアチア議会議員に選出され、イーヴォ・サナデル政権下で欧州統合担当大臣、外務・欧州担当大臣を歴任し、クロアチアの欧州連合（EU）加盟交渉を主導しました。2008年から2011年までは、駐アメリカ合衆国大使を務めました。

2011年から2014年までは、北大西洋条約機構（NATO）の広報外交担当事務次官補を務め、NATO初の女性事務次官補となりました。

大統領として

2015年の大統領選挙で、グラバル＝キタロヴィッチはクロアチア民主同盟（HDZ）の候補として出馬し、現職のイヴォ・ヨシポヴィッチを破り、クロアチア初の女性大統領に選出されました。大統領として、彼女はクロアチアの国際的な地位向上、経済発展、そして国民の生活水準向上に尽力しました。

2019年12月の大統領選挙では、ゾラン・ミラノヴィッチ元首相に敗れ、2020年2月に任期満了で退任しました。

人物

グラバル＝キタロヴィッチは、クロアチア語に加えて、英語、スペイン語、ポルトガル語を流暢に話し、ドイツ語、フランス語、イタリア語の基礎知識も持っています。1996年にヤコヴ・キタロヴィッチと結婚し、2人の子供がいます。

その他の活動

グラバル＝キタロヴィッチは、三極委員会の一員でもあります。

まとめ

コリンダ・グラバル＝キタロヴィッチは、クロアチア初の女性大統領として、その政治手腕と国際的な活動でクロアチアに貢献しました。外交官、政治家、そして国際機関での要職を歴任し、多言語を操る彼女の活躍は、クロアチアの国際社会における存在感を高める上で重要な役割を果たしました。

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