コンベア モデル48

コンベアモデル48チャージャー

コンベアモデル48チャージャー（Convair Model 48 Charger）は、1960年代にアメリカ合衆国で軽地上攻撃機および観測機として開発された試作機です。本機は、ターボプロップエンジンを2基搭載した双胴式の複座機であり、設計はロックウェルのOV-10と同様の特徴を持っていますが、実際には一機のみしか製作されませんでした。

設計と開発

コンベアモデル48の開発は、1959年に米海兵隊の将校が小型で安価な攻撃機の必要性を提起したことから始まりました。この航空機は、前線近くの道路から運用でき、近接支援任務を遂行する能力を求められていました。米陸軍もこのアイデアに関心を持ち、軽攻撃機の開発が進められることとなりました。

ジェネラル・ダイナミクス社のコンベア部門は、1961年に対反乱作戦用の航空機研究を開始し、1963年には軽武装偵察機の仕様に合致するような設計を進めました。これには、海兵隊だけでなく、陸軍や空軍向けの利用も考慮されていました。

モデル48チャージャーは、1964年3月に行われた競作に応じて、コンベアを含む9社から応募があり、最終的に提出されました。機体は主にアルミニウム製で、グラスファイバーを使った部分もありました。プロペラはプラット・アンド・ホイットニー・カナダ製のターボプロップエンジンによって駆動され、短い離着陸距離を実現しました。

特徴

チャージャーの設計は、操縦士と観測員をスライド式キャノピーで覆う複座型で、後部には貨物室があり、最大2,000lb（約910kg）の貨物を搭載できます。また、武装として4丁の7.62mm機関銃を装備し、外部には2000lbの武器を搭載する能力も持っていました。この機体は水陸両用任務にも対応するために、大型フロートを取り付けるオプションもありました。

試作と運用の歴史

コンベアは、LARA（軽武装偵察機）競作が決定される前にプライベートベンチャーとしてチャージャーの開発を進めていました。競作の結果、米海軍はノースアメリカン社の機体を選定したものの、海兵隊と陸軍はチャージャーを好み、試作機の製作を続行しました。1964年11月25日には初飛行を果たし、その後もさまざまなテストを実施しました。

しかし、1965年10月19日に発生した墜落事故により、チャージャーの運用は中止されました。この事故はテストパイロットの操縦ミスによるもので、その後の開発は破棄されました。チャージャーの設計は、優れた短距離離陸性能を示したものの、運用としての道は開かれることはありませんでした。

要目

• - 乗員：2名
• - 搭載量：貨物室に最大6名
• - 全長：10.62m（34ft 10in）
• - 全幅：9.1758m（30ft 1.25in）
• - 全高：4.14m（13ft 7in）
• - 空虚重量：2,022kg（4,457lb）
• - 全備重量：4,745kg（10,460lb）
• - 燃料搭載重量：977L（258ガロン）
• - エンジン：2基のプラット・アンド・ホイットニー T74 ターボプロップエンジン
• - 最大速度：513km/h（319mph）
• - 航続距離：4,828km（3,000mi）
• - 武装：4丁の7.62mm機関銃と合計910kgの外部搭載能力

このように、コンベアモデル48チャージャーは短命ながらも、軽地上攻撃機に関する重要なコンセプトを体現している機体でした。

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