コーディアル

コーディアルとは

コーディアル（cordial）は、もともと身体を活気づけ、刺激する効果、つまり滋養強壮作用を持つ食品、特にアルコール飲料を指す言葉でした。この言葉は、「心からの」という意味の形容詞に由来し、心臓に良いとされる様々な飲み物を混ぜ合わせたものが、古くは医薬品として用いられたことに起因します。

コーディアルの種類

アルコールを含むコーディアルは、一般的にリキュールとして知られています。また、錬金術師たちは、太陽の光の「cordial vertues」を含んでいるとして、明るい黄色い色合いを持ち、金箔のフレークが入ったコーディアル（ロソーリオ、イタリア語で「太陽のしずく」の意）を珍重しました。

イギリスとオーストラリアでのコーディアル

イギリスとオーストラリアでは、コーディアルはハーブやフルーツを漬け込んだ、非常に甘い濃縮されたノンアルコール飲料を指します。これらは通常、水で薄めて飲用され、胃の不調に効果があるとされています。スカッシュもコーディアルと呼ばれることがあります。

児童文学におけるコーディアル

コーディアルは甘い飲み物として子供が飲むことが多いため、児童文学作品にも登場します。例えば、『赤毛のアン』のいちご水 (raspberry cordial) や、『ライオンと魔女』に登場する薬酒もコーディアルの一種として描かれています。これらの作品では、コーディアルが薬用酒と混同される形で登場することもあります。

コーディアルに関連するもの

コーディアルに関連する言葉として、以下のようなものがあります。

エリクサー（エリキシル剤）：甘味と香りをつけた内服用液剤。
ダフィーのエリクサー：18世紀から19世紀にかけてイギリス、アメリカで人気を博したコーディアル。
トニック（強壮剤）：1種以上の植物性または動物性の物質をアルコールで抽出した滋養強壮のための液体。
トニックウォーター：植物などの風味を付けた清涼飲料水。
チンキ：生薬やハーブの成分をエタノール、またはエタノールと精製水の混合液に浸すことで作られる液状の製剤。
ハーブティ
太陽と健康：琥珀は太陽との関わりを持つ宝石であり、健康のために琥珀を浸した酒が飲まれることがあります。
ライオン：錬金術師の思想書には、太陽を飲み込む緑のライオンの図があります。

コーディアルは、その多様な形態と歴史的背景から、文化や文学にも深く根ざした飲み物であると言えるでしょう。

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