サウス・シェトランド諸島

サウスシェトランド諸島：南極海に浮かぶ氷の島々

サウスシェトランド諸島は、南極半島からブランスフィールド海峡を隔てた沖合に位置する、南極海に浮かぶ諸島です。南緯61度から63度、西経53度から62度の範囲に広がり、総面積は3687平方キロメートルに及びます。その大部分（80%から90%）が氷河に覆われており、荒涼とした自然景観が特徴です。最高地点はスミス島にある標高2105メートルのフォスター山です。

歴史

この諸島の発見には、いくつかの説があります。16世紀から17世紀にかけて、マゼラン海峡周辺を領有したスペイン人は、仮説上の南方大陸を探す探検を何度か行いました。1603年には、ガブリエル・デ・カスティージャがペルー副王の支援を受け、バルパライソを出航。南緯64度付近で「白い山々」を目撃したと記録されています。これはサウスシェトランド諸島を指している可能性が高いとされていますが、彼の探検は長らく忘れられていました。

確実な発見とされているのは、1819年2月19日、イギリスの探検家ウィリアム・スミスによるものです。彼はこの地をイギリス領と宣言し、同年10月16日には最大の島であるキングジョージ島に上陸しました。その後、アルゼンチンとチリも領有権を主張しましたが、南極条約によって領有権は凍結されています。

19世紀から20世紀初頭にかけては、アザラシ狩りや捕鯨が盛んに行われました。現在では、南極地域の中で比較的北に位置するため観測基地の設置条件が良いことから、複数の国が観測基地を設けています。また、夏季には観光ツアーも催行され、多くの人々がこの地を訪れます。

構成する島々

サウスシェトランド諸島は、以下の島々から構成されています。

コーンウォリス島
エレファント島
クラレンス島
ロウェット島
ギブス島
キングジョージ島（最大の島）
ブリッジマン島
ペンギン島
ネルソン島
ロバート島
グリニッジ島
ハーフムーン島
リヴィングストン島
ラギッド島
スノー島
スミス島
デセプション島
ロー島

これらの島々の多くは小島であり、氷河に覆われています。しかし、その荒涼とした風景は、訪れる人々を魅了してやみません。

地図と関連情報

サウスシェトランド諸島の詳細な地図については、以下の資料が参考になります。

L.L. Ivanov. Antarctica: Livingston Island and Greenwich, Robert, Snow and Smith Islands. Scale 1:120000 topographic map. Troyan: Manfred Wörner Foundation, 2009. ISBN 978-954-92032-6-4

また、より詳しい情報や画像については、ウィキメディア・コモンズで「サウス・シェトランド諸島」を検索してください。

関連項目

南極周辺の島の一覧

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