サガイン

サガインの紹介

サガイン（ビルマ語: စစ်ကိုင်း）は、ミャンマーの北部にあるザガイン地方に位置する都市です。エーヤワディー川の岸辺にあり、近隣の都市マンダレーからは南西へ約15キロメートルの距離にあります。この都市は、エーヤワディー川中流域における政治、経済、交通の重要な拠点であり、多くの僧院が点在する宗教的な町としても知られています。また、サガインには教育機関も多く、Sagaing Institute of Educationやサガイン教育大学の本部が置かれています。

歴史の歩み

サガインの歴史は古く、中国の文献『南詔野史』に登場する折弓の地は、現在のサガインに該当すると考えられています。14世紀初頭には、パガン王朝が滅亡し、その後1315年から1364年の間にはサガイン朝という王朝が存在しました。続いて、アヴァ王朝の時代には、町は王太子や王位の後継者たちによって支配されました。

1760年から1763年には、ナウンドージー王によって一時的にコンバウン王朝の首都に選ばれるなど、歴史的な重要性を持ち続けてきました。さらに18世紀から19世紀半ばにかけては、ビルマの綿花が中国の商人によって輸送される寄港地として栄えました。1988年の8888民主化運動の際には、市民による抗議行動が行われましたが、政府の圧力によって多くの市民が命を落としました。

経済活動

サガインは、綿花、コショウ、塩、果物などの重要な集散地として機能し、地域経済において重要な役割を果たしています。特に農産物の取引は、地元の経済を支える基盤です。

観光名所

この地域の自然は魅力的で、エーヤワディー川沿岸には高約600メートルの山々が連なり、サガイン・ヒルという複雑な地形を形成しています。この丘々には数多くのパゴダや僧院が点在し、多くの僧侶が修行に励んでいます。

丘の頂上には、ソンウーポンニャシン・パゴダがあり、地上と階段で結ばれています。また、上部には第二次世界大戦で戦死した日本人兵士に捧げられたパゴダも建立されています。

主な見どころ

• - ソンウーポンニャシン・パゴダ: 町の象徴的な存在です。
• - カウンムドウ・パゴダ: 1636年に建てられ、外観が女性の乳房に例えられている歴史的なパゴダで、内部にはセイロンから持ち帰られた仏歯が祭られているとされます。
• - トゥパヨン・パゴダ: 15世紀に建立され、古い碑文が奉納されています。
• - ティーローカ・グル窟院: 1672年に建設され、内部の壁画が見ものです。第二次世界大戦中に再発見されました。

交通アクセス

サガインは、マンダレーとの間に鉄道が整備されており、物資の輸送や旅行者にとっても便利な交通の要所となっています。また、ミッチーナーやアロン郡区への鉄道の分岐点ともなっています。

サガインはその豊かな歴史や文化、自然の美しさから、訪れる人々に深い印象を与える都市です。

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