サッポロビール庭園駅

サッポロビール庭園駅

サッポロビール庭園駅は、北海道恵庭市戸磯に位置する、北海道旅客鉄道（JR北海道）千歳線の鉄道駅です。駅には「H11」の駅番号が付与され、電報略号は「サホ」が用いられています。この駅は、その名の通り、北海道を代表するビール工場の一つであるサッポロビール北海道工場の敷地近くに設けられています。

歴史

サッポロビール庭園駅の歴史は比較的浅く、1990年（平成2年）7月1日に開業しました。開業当初は、現在の2番線と3番線にあたる相対式ホーム2面2線というシンプルな構造でした。しかし、1992年（平成4年）7月1日に行われたダイヤ改正で、千歳線空港支線（新千歳空港駅方面）が開業し、列車の運行本数が増加しました。これに対応するため、上下線の待避設備として1番線と4番線が新設され、現在の島式ホーム2面4線構造に拡張されました。利用者の利便性向上として、ICカード「Kitaca」の利用が可能となったのは、2008年（平成20年）10月25日からです。

駅名の由来

駅名は、近隣に立地するサッポロビール北海道工場に由来しています。この工場が1989年（平成元年）6月に創業した際、広大な敷地内に美しい庭園を有していたこと、そして地域住民からの駅設置を望む強い要望があったことが、駅名として「サッポロビール庭園駅」と名付けられる決め手となりました。

駅構造

サッポロビール庭園駅は地上駅であり、島式ホーム2面4線を持つ構造を採用しています。駅舎は設けられておらず、駅業務は隣接する島松駅によって管理される無人駅となっています。ホームへのアクセスは跨線橋を利用します。跨線橋を降りたスペースには待合室が設けられており、利用客向けのベンチや簡易型のKitaca改札機が設置されています。乗車券を購入するための券売機は設置されておらず、代わりに各ホーム上には乗車駅証明書を発行するための機械が備えられています。

停車状況と運行形態

当駅の運行形態には特徴があります。特に、新千歳空港と札幌方面を結ぶ快速列車「エアポート」のうち、区間快速として運行される列車は全て停車します。しかし、普通列車については、一部の列車が当駅を通過する設定となっています。2024年3月のダイヤ改正以降、日中の時間帯に停車するのは主に区間快速のみとなりました。このため、利用者は目的地の駅によっては乗り換えが必要となります。例えば、苫小牧方面へ向かう場合は千歳駅で、また北広島駅と札幌駅の間にある快速通過駅へ行きたい場合は北広島駅で、それぞれ別の列車に乗り換える必要があります。

利用状況

駅の利用状況については、2012年度（平成24年度）の実績として、1日の平均乗車人数は約159人、乗降人数は約318人でした。日ごとの平均乗降人員は年によって変動しますが、周辺地域の通勤・通学や工場訪問などの需要を反映しています。

駅周辺

駅の周囲は、サッポロビール北海道工場をはじめとする工場が多く立地する工業地域となっています。駅近くには主要なアクセス路である国道36号線が通っています。サッポロビール北海道工場の他にも、温浴施設である「えにわ温泉ほのか」などが近隣に位置しています。駅前には直接のバス停はありませんが、少し離れた場所に北海道中央バスの停留所がいくつかあります。「みどり台北2丁目」停留所が南東に約1km、そして「サツポロビール北海道工場」停留所が南西に約0.8kmの距離にあり、これらのバス停を利用することで公共交通機関への接続も可能です。

隣の駅

JR北海道千歳線におけるサッポロビール庭園駅の隣接駅は以下の通りです。

* 長都駅 (H12) ← サッポロビール庭園駅 (H11) → 恵庭駅 (H10)

※前述の通り、普通列車の一部は長都駅方面との間で当駅を通過する場合があります。

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