サマーサスピション

サマーサスピション

サマーサスピション（欧字名: Summer Suspicion）は、1992年5月27日に日本で生まれた競走馬および種牡馬です。現役時代に1995年の青葉賞を制したことで知られています。馬名は、人気グループ杉山清貴＆オメガトライブの同名楽曲から名付けられました。

競走馬時代

父は当時新種牡馬ながら既に産駒が活躍を見せ始めており、母は重賞5勝を挙げた名繁殖牝馬ダイナフェアリーという良血馬でした。恵まれた血統背景に加え、見栄えのする均整の取れた馬体を持つサマーサスピションは、デビュー前から大きな期待を集め、2歳（旧表記）時の初戦では圧倒的な一番人気に支持されました。しかし、このデビュー戦は後に重賞を制するマイネルブリッジにわずかハナ差で惜敗し2着。続くレースも4着に敗れ、期待に応えることはできませんでした。この間、腰に不安が生じたため、早期に休養に入りました。

3歳（旧表記4歳）となった彼は、休養を経てダート戦で待望の初勝利を挙げました。その勢いを駆って、格上挑戦となるオープン特別の青葉賞に出走。6番人気と評価は高くありませんでしたが、レースでは後方17番手から驚異的な追い込みを見せ、直線だけで前を行く各馬をごぼう抜きにして優勝する鮮烈な勝ち方を見せました。この勝利は、彼の能力の高さを証明しましたが、レース後に骨折が判明し、再び長期休養を余儀なくされました。この青葉賞で記録した勝ちタイム2分25秒8は、同年の東京優駿（日本ダービー）を制したタヤスツヨシのタイムより1.5秒も速かったことから、もし無事に出走できていれば、という思いを込めて「幻のダービー馬」と称されることもあります。

休養からの復帰後は、体質の弱さが影響したのか、以前のような輝きを取り戻すことはできず、4戦するも勝利を挙げることはできませんでした。ただし、古馬一線級相手となった大阪杯では、後にGIを制するタイキブリザードから大きく離されない5着に入着するなど、能力の一端は示しました。

種牡馬時代

競走馬引退後は種牡馬となりました。母系にサンデーサイレンスの血を引いている点が注目されたことや、全弟にあたるローゼンカバリーが既に重賞戦線で活躍していたこともあり、1996年の天皇賞（春）での大敗を最後に、急遽その年から種牡馬として供用が開始されました。初年度産駒からは、障害競走で重賞2勝（京都ハイジャンプ、阪神ジャンプステークス）を挙げるアイディンサマーが出たものの、平地競走で目立った活躍を見せる産駒は残念ながら現れませんでした。

2001年8月11日には、同じく日本で種牡馬として供用されていたスキーキャプテンと共にニュージーランドへ輸出されました。しかし、その後の消息については現在まで明らかになっていません。

主な産駒

アイディンサマー（1997年産、京都ハイジャンプ、阪神ジャンプステークス）
ホンドグランプリ（1998年産、奥利根特別）
ワイエスジュリアン（2000年産、黒潮皐月賞、高知優駿）
ダイスプリンター（2001年産、雷電賞、高崎二歳優駿、エメラルドカップ）

主な近親

ダイナフェアリー（母、京成杯、牝馬東京タイムズ杯、エプソムカップ、新潟記念、オールカマーなど重賞5勝）
ローゼンカバリー（全弟、セントライト記念、アメリカジョッキークラブカップ、日経賞、目黒記念など重賞4勝）
* タヤスメドウ（従弟、新潟大賞典）

その他近親については、ファンシミンを祖とするファミリーラインを参照。競走成績の詳細は、主要な競馬情報サイトで確認できます。

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