ローゼンカバリー

ローゼンカバリー

ローゼンカバリーは、1993年6月1日に誕生し、2010年にこの世を去った日本の競走馬および種牡馬です。彼の馬名は、リヒャルト・シュトラウスのオペラ『ばらの騎士』に由来しています。ローゼンカバリーは、その名に似合わぬ厳しい競技人生を送りましたが、日本の名馬としてその名を刻みました。

経歴

4歳時

彼はサンデーサイレンスを父に、母は重賞5勝を挙げたダイナフェアリーという背景を持ち、きわめて期待されてデビューしました。彼のデビュー戦は4歳の初戦、東京の新馬戦で、騎手武豊とのコンビで見事に勝利を果たしました。その後、坂を登るかのように成績は続き、順調にキャリアを進めていきましたが、ダービー出場のチャンスには恵まれず、青葉賞での4着に終わりました。代わりに、4歳末にセントライト記念で重賞初勝利を挙げ、その名声が高まりました。

5歳時

5歳になったローゼンカバリーは、騎手横山典弘と新たにコンビを組み、初戦のアメリカジョッキークラブカップで再び勝利を手にしました。その後の日経賞を制し、天皇賞（春）にも挑むことになりましたが、5着という結果に終わります。さらに目黒記念で5着、宝塚記念でもまた5着と、成績は安定しませんでした。

6歳時

6歳になると、引き続き重賞レースに挑戦しましたが、中山でのレースでの成績は期待外れでした。それでも、天皇賞（春）においては3着に入り、一時的な復活を遂げたかに見えました。しかし、宝塚記念では不本意な成績で終わり、年末まで結果は振るいませんでした。

7歳時

7歳になったローゼンカバリーは建て直しを図り、オープン特別での復帰戦では3着という結果でした。その後、目黒記念で2年3カ月ぶりに重賞を制覇し、ファンに希望を与えましたが、この勝利が彼のキャリアの最後の亮星となりました。以降のレースではいい結果が出ず、年末の香港ヴァーズを最後に競走馬生活を終えました。

引退後

引退したローゼンカバリーは種牡馬としての道を歩み始めましたが、産駒の成績は思ったように伸び悩み、種付け頭数は増えませんでした。2003年12月にはフランスへと移り、国外でも種牡馬として活動し続けましたが、2010年に事故により命を落としてしまいました。

特徴

ローゼンカバリーは、非常に大きく深いブリンカーを装着していたことが特徴で、そのため「おばけブリンカー」や「カメレオン」とも呼ばれることがありました。また、優れた血統と期待されながらも、実績を残せなかったことから、「父サンデーサイレンス、母父ノーザンテーストの馬はGIで勝てない」というジンクスとも結びつけられました。他にも中山競馬場では強さを見せ、7勝のうち5勝を挙げています。

ローゼンカバリーの競走成績から生まれた歴史については、今でも多く競馬ファンの心に残る名馬として語り継がれています。

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