サム・キャセール

サミュエル・キャセール：NBAを彩った名ポイントガード

サミュエル・ジェームズ・キャセール・シニア（Samuel James Cassell Sr.、1969年11月18日 - ）は、アメリカ合衆国メリーランド州ボルティモア出身の元プロバスケットボール選手であり、現在はコーチとして活躍しています。NBAでの華々しいキャリアでは、ヒューストン・ロケッツやミルウォーキー・バックスなどでその才能を発揮し、ポイントガードとしてチームを牽引しました。身長191cm、体重88kg。

輝かしいNBAキャリア

キャセールは、ヒューストン・ロケッツ時代に2度、ボストン・セルティックス時代に1度、合計3度のNBAファイナル優勝を経験しています。そのプレースタイルは、冷静沈着でありながらも、勝負どころでの強さを見せるのが特徴でした。

プロ入りと初期の活躍

フロリダ州立大学ではチャーリー・ウォードとポジションを争い、1993年のNBAドラフトで全体24位指名を受け、ヒューストン・ロケッツに入団。ルーキーシーズンはケニー・スミスの控えでしたが、NBAファイナルでは重要な局面で3ポイントシュートを沈めるなど、チームの優勝に大きく貢献しました。ロケッツでの3年間は、貴重な控えガードとしてチームを支え、フリースロー成功率の高さも光りました。

移籍と変革

1996年、チャールズ・バークレーとのトレードでフェニックス・サンズへ移籍。その後、ダラス・マーベリックス、ニュージャージー・ネッツとチームを渡り歩き、1997-98シーズンにはネッツで先発ポイントガードとしてチームをプレーオフに導きました。

ミルウォーキー・バックスでの飛躍

1999年、ミルウォーキー・バックスへ移籍。グレン・ロビンソン、レイ・アレンらと共にチームを牽引し、2000-01シーズンにはイースタンカンファレンスファイナルに進出。しかし、自身は怪我で途中リタイアし、チームもファイナル進出はなりませんでした。

ミネソタ・ティンバーウルブズでの挑戦

2003年、ミネソタ・ティンバーウルブズへ移籍。ケビン・ガーネット、ラトレル・スプリーウェルらとの強力なチームで、ウェスタンカンファレンス第1シードを獲得し、カンファレンスファイナルに進出。しかし、ロサンゼルス・レイカーズに敗れ、NBAファイナルへの道は閉ざされました。このシーズン、キャセールは初のNBAオールスターゲーム出場を果たしています。

ロサンゼルスでの活躍とボストンでの集大成

その後、ロサンゼルス・クリッパーズへ移籍し、チームをプレーオフに導きました。2008年にはボストン・セルティックスへ移籍し、レイジョン・ロンドの指導役として、またベテランとしてチームを支え、自身3度目のNBAファイナル優勝を経験しました。

引退後

2008-09シーズンに現役を引退後、ワシントン・ウィザーズのアシスタントコーチに就任し、指導者としてのキャリアをスタート。2014年からはロサンゼルス・クリッパーズのアシスタントコーチを務め、ドック・リバースHCを支えました。

サミュエル・キャセールは、その卓越したスキルとリーダーシップで、数々のチームを勝利に導き、NBAの歴史にその名を刻みました。現役引退後も、コーチとしてバスケットボール界に貢献し続けています。

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