サラトガ (CV-3)

USS Saratoga（CV-3）

USS Saratoga（CV-3）は、アメリカ海軍で活躍した航空母艦であり、レキシントン級の2番艦に該当します。この艦名はアメリカ海軍で5度目の使用となり、愛称として「サラ」、「シスター・サラ」、「縦縞煙突のサラ」などが親しまれていました。太平洋戦争の開戦時から参加し、戦後の1946年まで運用されたサラトガは、98,549機の航空機を受け入れ、最大の空母着艦記録を保持していました。

艦の歴史

サラトガの起工は1920年9月25日、ニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で行われ、元は巡洋戦艦として設計されていました。しかし、ワシントン海軍軍縮条約の影響で航空母艦に設計変更され、1927年に就役しました。就役後、サラトガはフィラデルフィアで艦載機を搭載し、パナマ運河を経て太平洋へ向かうなど、多くの演習や訓練に従事しました。

アメリカと日本の緊張が高まる中、サラトガは近代化改修を実施し、その後は日本に対する威嚇のためにハワイへの派遣を繰り返しました。1941年の真珠湾攻撃時にはサンディエゴで整備中で、急遽ウェーク島救援のため出動しましたが、救援は中止されました。最初の実戦への参加は1942年の日本軍潜水艦からの雷撃による被害でした。サラトガは魚雷攻撃を受け、艦体に損傷を負いましたが、無事に真珠湾に戻り、修理が行われました。

戦闘と反撃

太平洋の主要戦場で活躍する中、サラトガの航空隊はミッドウェー海戦に多大な貢献をしました。この戦闘でサラトガの航空隊がいなければ、空母「ヨークタウン」が有効な戦力にならなかった可能性があります。その後、サラトガは再び南太平洋での任務を開始し、ガダルカナル島攻防戦では敵艦艇を攻撃しました。これにより、サラトガは日本の航空艦隊の一部を撃破し、戦局に大きく貢献しました。

1943年に入ると、サラトガは再び戦闘任務に出撃し、ブーゲンビル島攻略支援のための空襲を含む一連の作戦に参加しました。このような活躍を経て、サラトガは対空火器を強化し、新たな任務へと繋げていきました。

最後の出撃と戦後

1945年に入ると、サラトガは硫黄島戦役への参加が求められましたが、特攻機の攻撃に遭い大破しました。この攻撃によって多くの死傷者が出ましたが、艦は無事に撤退しました。その後、サラトガは真珠湾に戻り、再び訓練を続けました。

戦争が終結した後もサラトガの運命は注目されましたが、旧型艦のために退役の道を選ばざるを得ませんでした。最終的に、1946年にはビキニ環礁での核実験の標的艦として使用され、実験後に沈没しました。現在ではその姿が海底に眠り、スキューバダイビングスポットとして人気を集める一方で、サラトガは歴史的な航空母艦としての役割を果たし続けています。

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