サラミス (キプロス島)

サラミス（古代ギリシア語: Σαλαμίς、英語: Salamis）は、地中海の東部に位置するキプロス島の東海岸に存在した古代都市です。現在の北キプロス・トルコ共和国に属するファマグスタ近郊に、その遺跡が残されています。

歴史

サラミスは、古代ギリシャ時代から繁栄した都市国家でした。その歴史の中で、サラミスは様々な出来事を経験しています。

ローマ時代には、聖パウロが第1回の宣教旅行でキプロス島を訪れた際、サラミスと西海岸のパフォスに立ち寄りました。キリスト教の伝播においても重要な役割を果たしたことが伺えます。

4世紀には、大地震によってサラミスは壊滅的な被害を受けました。しかし、コンスタンティウス2世によってコンスタンチア（Constantia）として再建され、再び息を吹き返します。聖エピファニウスがこの地で司教を務めたことは、コンスタンチアが宗教的にも重要な拠点であったことを示しています。

しかし、コンスタンチアも長くは繁栄を維持できませんでした。その後、町は徐々に衰退し、7世紀にはアラブ人の攻撃を受け、ムアーウィヤによって破壊されてしまいます。生き残った住民は、現在のファマグスタへと移住し、サラミスは歴史の舞台から姿を消しました。

サラミスの遺跡

現在、サラミスの遺跡は、当時の繁栄を偲ばせる貴重な遺産として保存されています。円形劇場や浴場、神殿などの遺構が残されており、古代都市の様子を垣間見ることができます。遺跡の発掘調査は現在も続けられており、新たな発見が期待されています。

関連項目

コンスタンティウス2世
サラミスの海戦 (紀元前450年)
サラミスの海戦 (紀元前306年)
キュプルス属州

脚注

[外部リンク]Salamis, Cyprus （英語）

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