サーデグ・マフスーリー

サーデグ・マフスーリーについて

サーデグ・マフスーリー（ペルシア語: صادق محصولی‎、Sadegh Mahsouli、1959年生まれ）は、イランの軍人であり政治家です。彼は西アーザルバーイジャーン州のオルーミーイェで生まれ、軍事や行政において豊富な経験を持つ人物です。

学歴と初期のキャリア

マフスーリーはイラン科学技術大学を卒業し、同大学時代にはマフムード・アフマディーネジャードと親しい友人関係を築いていました。その後、彼は革命防衛隊に加わり、イラン・イラク戦争において戦闘に参加しました。特に、革命防衛隊第6特殊部隊の司令官として重要な役割を果たしました。

政治家としての活動

マフスーリーは、オルーミーイェ市の市長や、西アーザルバーイジャーン州の副知事を歴任しました。アフマディーネジャード政権下では、彼は第1次内閣において内務大臣を2008年3月から2009年8月まで務め、その後第2次内閣で福祉・社会保障大臣に任命されました。内務大臣在職中、彼の後任者であるアリー・コルダーンは、議会の弾劾決議を受けて失職しました。

2011年には、福祉省と労働省の合併が発表され、この際にマフスーリーは退任することとなりました。大臣としての役職を終えた後は、イスラーム革命抵抗戦線のリーダーシップを引き受けました。

米国からの制裁

2010年9月、米国のオバマ大統領が署名した命令に基づき、米国務省と財務省はイランの人権侵害に関与した複数の職員に対して制裁を発表しました。この発表では、2009年のイラン大統領選挙後の混乱を背景に、マフスーリーが制裁対象の一人として挙げられました。

当時の国務長官ヒラリー・クリントンは、イラン政府の行動について強く非難し、数々の人権侵害が行われてきたと指摘しました。制裁対象となった他の人物には、革命防衛隊の司令官モハンマドアリー・ジャアファリーや副官のホセイン・タエブも含まれていました。これらの人物は、2009年の大統領選挙後の抗議活動において暴力行為を指揮したとされています。

特に、マフスーリーは2009年の大統領選挙の際に内相として、全ての警察部隊と内務省の治安部隊に対して権限を有していました。米国政府は、彼の部隊が学生に対して暴力的な取り締まりを行ったことを指摘しています。具体的には、2009年6月15日に発生したテヘラン大学寮への襲撃に責任があるとされています。この事件では、学生たちが激しく殴打され、多くが拘留されました。

まとめ

サーデグ・マフスーリーは、イランにおける軍人および政治家として多くの役職を歴任し、その中で米国からの制裁を受けるという重要な局面を迎えました。彼のキャリアは、イランの政治や軍事の複雑な状況を反映しており、今後の動向にも注目が集まります。

もう一度検索