ザック・ウィルソン

ザカリー・カポノ・ウィルソン：NFLクォーターバックの軌跡

ザカリー・カポノ・ウィルソン（Zachary Kapono Wilson）は、1999年8月3日生まれ、アメリカ合衆国ユタ州ドレイパー出身のプロアメリカンフットボール選手です。現在はNFLのマイアミ・ドルフィンズに所属し、クォーターバック（QB）として活躍しています。

若き日の才能開花

ウィルソンは幼少期から才能を発揮し、コーナー・キャニオン高校ではパスで2,986ヤード、24TDを記録。3年生時にはランでも752ヤード、8TDをマークしました。当初はボイジー州立大学への進学を予定していましたが、ブリガムヤング大学（BYU）へ進路を変更しました。

大学時代：スターQBへの階段

1年生 (2018年)

BYUに入学したウィルソンは、9試合に出場し、7試合で先発QBを務めました。ハワイ大学戦で初先発を果たし、BYU史上最年少の先発QBとなりました。このシーズンでは、パス182回中120回成功、1,578ヤード、12TD、3インターセプトという素晴らしい成績を残しました。フェイマス・アイダホ・ポテトボウルでは、パス18回全てを成功させ、317ヤード、4TDを記録し、MVPに選出されました。

2年生 (2019年)

9試合に先発出場し、パス319回中199回成功、2,382ヤード、11TD、9インターセプトを記録しました。チームはハワイボウルに出場し、ウィルソンは再びMVPに輝きました。

3年生 (2020年)

12試合に先発し、パス336回中247回成功、3,692ヤード、33TD、3インターセプトという圧倒的な成績を残しました。ランでも255ヤード、10TDを記録し、ボカラトンボウルでは、パス34回中26回成功、425ヤード、3TDでオフェンスMVPを獲得。ポリネシアン・カレッジ・フットボール・プレーヤー・オブ・ザイヤー賞にも選ばれました。

NFLへ：ジェット機の翼となるか

2021年のNFLドラフトで、ニューヨーク・ジェッツに全体2位で指名され、プロのキャリアをスタートさせました。プレシーズンではまずまずのデビューを飾りましたが、2023年シーズンはアーロン・ロジャースのバックアップとして開幕を迎えました。しかし、ロジャースの開幕戦での怪我により、急遽出場し、チームを勝利に導きました。

移籍と新たな挑戦

2024年4月には、ドラフト指名権とのトレードでデンバー・ブロンコスへ移籍。そして、2025年3月にはマイアミ・ドルフィンズと1年契約を結び、新たなチームでの挑戦が始まりました。

家族と私生活

父マイケル・ウィルソン、母リサ・ウィルソン（旧姓ニールマン）の間に生まれたウィルソンは、3人の兄弟と2人の姉妹を持つ大家族の一員です。父方の祖先にハワイの血を引いており、ミドルネームの「カポノ」はハワイ語で「正義」を意味します。親族には、航空会社の起業家デビッド・ニールマンや、HealthEquityの共同設立者スティーブン・ニールマンなどがいます。幼少期には注意欠陥多動性障害（ADHD）と診断されています。また、末日聖徒イエス・キリスト教会の会員でもあります。

ザック・ウィルソンは、その才能と努力でNFLの舞台に立ち、数々の困難を乗り越えながら成長を続けています。今後の活躍から目が離せません。

もう一度検索