ザ・ペンフレンドクラブ

ザ・ペンフレンドクラブ

ザ・ペンフレンドクラブは、2012年に漫画家の平川雄一が中心となり結成された日本のロックバンドです。彼らの音楽は、1960年代中期ウェストコースト・ロック、特にザ・ビーチ・ボーイズやフィル・スペクターのサウンドへの深い愛情と憧憬を、現代的な感性で再構築したものです。その高いクオリティと、当時を知らない若い世代にも新鮮に響くサウンドで、国内外の音楽ファンから熱い支持を集めています。

概要

2012年8月の初ライブ以降、精力的にライブ活動とレコーディングを重ねています。2013年と2014年にリリースした自主制作盤『Three By The Pen Friend Club』と『Four By The Pen Friend Club』は、各500枚が即完売するほどの人気を博しました。彼らの音楽性は、1960年代アメリカン・ポップやソフトロックへの憧憬を基盤とし、ウェストコースト・ロックやウォール・オブ・サウンドといった要素を巧みに融合させています。

特徴的なのは、そのサウンドの質の高さです。ザ・ビーチ・ボーイズ、フィル・スペクター、大瀧詠一、山下達郎といった音楽家たちのファンからも高く評価されており、当時のサウンドを知らない若い世代には新鮮に感じられるという現象も起きています。

不定期に自主イベント「Add Some Music To Your Day」や「SHE’S GOT RHYTHM!」を開催し、ファンとの交流も大切にしています。

リーダーの平川雄一は、音楽活動だけでなく、ザ・ビーチ・ボーイズに関する書籍や映像作品にも深く関わっており、彼らの音楽への深い造詣がうかがえます。『THE DIG Special Edition ビーチ・ボーイズ』への漫画執筆や、『ザ・ビーチ・ボーイズ/アン・アメリカン・バンド [DVD]』のジャケット画、ライナーノーツの寄稿など、多岐にわたる活動を展開しています。

制作

ザ・ペンフレンドクラブの録音物は、プロデュース、ミキシング、マスタリング、カバーアート、そしてオリジナル曲の作曲・編曲のほとんどを平川雄一が手掛けています。8thアルバム以降は、他のメンバーも自作曲を提供するようになりました。

アルバムには、ステレオミックスとモノラルミックスの両方が収録されていることが特徴的です。また、1stアルバム『Sound Of The Pen Friend Club』にはア・カペラやカラオケテイクも収録されており、1960年代の洋楽人気バンドのコレクター向け発掘商品のようにも感じられます。4thアルバム『Wonderful World Of The Pen Friend Club』までは、アルバムごとにメインボーカルを変えていましたが、平川によれば意図的なものではないとのことです。

ほぼすべてのアルバムにバンド名が入っていることも、彼らの特徴の一つです。

メンバー

現メンバー

平川雄一 - ヴォーカル、コーラス、ギター、パーカッション (2012年 - 現在)
西岡利恵 - ベース、コーラス (2012年 - 現在)
祥雲貴行 - ドラムス、パーカッション (2014年 - 現在)
中川ユミ - グロッケンシュピール、パーカッション (2014年 - 現在)
リカ - アコースティック・[[ギター]]、コーラス (2018年 - 現在)
そい - オルガン、ピアノ、コーラス (2019年 - 現在)
Niina - ヴォーカル (2023年 - 現在)

過去メンバー

ぼたん - オルガン、コーラス (2012年 - 2013年)
夕暮コウ - ヴォーカル、コーラス、ギター (2012年 - 2014年)
あいこ - ドラムス、コーラス (2012年 - 2014年)
Jeni - グロッケンシュピール、パーカッション (2012年 - 2014年)
向井はるか - ヴォーカル、コーラス (2014年 - 2015年)
高野ジュン - ヴォーカル、コーラス (2015年 - 2016年)
ヨーコ - オルガン、ピアノ、コーラス、フルート (2013年 - 2019年)
藤本有華 - ヴォーカル、コーラス、パーカッション (2016年 - 2020年)
Megumi - ヴォーカル、コーラス、フルート (2020年 - 2023年)
大谷英紗子 - サックス、コーラス、パーカッション（2016年 - 2023年～休団）

サポートミュージシャン

田辺真成香 - ドラムス (2021年 - 2022年)

経歴

2012年に平川雄一、夕暮コウ、西岡利恵、Jeni、あいこ、ぼたんの6人で結成されました。同年8月には初ライブを行い、12月には1st EP『Three By The Pen Friend Club』をリリース。

2013年には、ぼたんの脱退後、ヨーコが加入。

2014年1月には2nd EP『Four By The Pen Friend Club』を発表。夕暮コウ、あいこ、Jeniが脱退し、3月には向井はるか、祥雲貴行、中川ユミが加入。4月16日には1stアルバム『Sound Of The Pen Friend Club』をリリース。

2015年には2ndアルバム『Spirit Of The Pen Friend Club』を発表。向井はるかの脱退後、高野ジュンが加入。同年にはゾンビーズやザ・ビーチ・ボーイズのメンバー、ジェフリー・フォスケットの来日公演でオープニングアクトを務めるなど、注目を集めました。

2016年には3rdアルバム『Season Of The Pen Friend Club』を発表。高野ジュンの脱退後、藤本有華が加入し、大谷英紗子が加入。平川はRYUTistに楽曲提供も行いました。

2017年には4thアルバム『Wonderful World Of The Pen Friend Club』を発表。RYUTistやバニラビーンズとのスプリット盤もリリースし、初のベストアルバム『Best Of The Pen Friend Club 2012-2017』を発表。

2018年にはリカが加入し、5thアルバム『Garden Of The Pen Friend Club』と6thアルバム『Merry Christmas From The Pen Friend Club』をリリース。

2019年にはヨーコが脱退し、初期アルバムのリミックス、リマスタリング盤『THE EARLY YEARS』シリーズがリリース。そいが加入。

2020年には藤本有華が脱退し、Megumiが加入。7thアルバム『IN CONCERT』をリリース。

2021年にはサポートミュージシャンとして田辺真成香が参加。

2022年には結成10周年を迎え、8thアルバム『The Pen Friend Club』を発表。平川はcana÷bissのメンバーへの楽曲提供も行いました。

2023年にはMegumiが脱退し、Niinaが加入。大谷英紗子が休団。

2024年には9thアルバム『Back In The Pen Friend Club』を発表。ベストアルバム第二弾『Best Of The Pen Friend Club 2018-2024』をリリース。

ディスコグラフィー

ザ・ペンフレンドクラブは、数多くのEP、アルバム、シングルをリリースしています。以下に主な作品を掲載します。

EP（CD-R）
Three By The Pen Friend Club (2012年)
Four By The Pen Friend Club (2014年)
スタジオ・アルバム
Sound Of The Pen Friend Club (2014年)
Spirit Of The Pen Friend Club (2015年)
Season Of The Pen Friend Club (2016年)
Wonderful World Of The Pen Friend Club (2017年)
Garden Of The Pen Friend Club (2018年)
Merry Christmas From The Pen Friend Club (2018年)
IN CONCERT (2020年)
The Pen Friend Club (2022年)
Back In The Pen Friend Club (2024年)
7インチ・アナログ盤
Tell Me (Do You Really Love Me?)／ The Monkey's Uncle (2015年)
I Like You／Wichita Lineman (2015年)
ふたりの夕日ライン(RYUTist+The Pen Friend Club Ver.)／8月の雨の日 (2017年)
sweet life／River Deep Mountain High (2017年)
飛翔する日常／Don't Take Your Time (2018年)
一本の音楽／八月の雨の日 (2020年)
チャイニーズスープ／Mind Connection (2021年)
Darlin’／土曜日の恋人 (2024年)
新しいメロディ／My New Melodies(2024年)
LPレコード
Sound Of The Pen Friend Club (2016年)
Spirit Of The Pen Friend Club (2016年)
Season Of The Pen Friend Club (2016年)
Wonderful World Of The Pen Friend Club (2017年)
Garden Of The Pen Friend Club (2018年)
Merry Christmas From The Pen Friend Club (2019年)
The Pen Friend Club (2023年)
CDシングル
ふたりの夕日ライン／微笑んで (2017年)
Christmas Delights／Auld Lang Syne (2018年) ※RYUTistとのスプリット盤
Along Comes Mary／Love Can Go The Distance (2020年)
ベスト・アルバム
Best Of The Pen Friend Club 2012-2017 (2017年)
Best Of The Pen Friend Club 2018-2024 (2024年)
コンピレーション・アルバム
Girls Sazanami Beat! Vol.5 (2013年)
Girls Harou Beat! Vol.1 (2015年)
Sazanami Label 15th Anniversary Sampler vol.1 (2019年)
Sazanami Label 15th Anniversary Sampler vol.2 (2019年)
MAGICAL CONNECTION 2020 (2020年)

カバー

ザ・ペンフレンドクラブは、多くの楽曲をカバーしており、その選曲も彼らの音楽性を物語る重要な要素です。海外楽曲、国内楽曲ともに幅広いジャンルをカバーしています。

海外曲

ザ・ビーチ・ボーイズ: 「When I Grow Up (To Be A Man)」「Darlin'」「Please Let Me Wonder」「Sherry She Needs Me」「Little Saint Nick」「Fun, Fun, Fun」など
ザ・ロネッツ: 「Do I Love You」「How Does It Feel?」「Born To Be Together」
グレン・キャンベル: 「Guess I'm Dumb」「Wichita Lineman」「By the Time I Get to Phoenix」
エルトン・ジョン: 「クロコダイル・ロック」
アソシエイション: 「Along Comes Mary」
カーペンターズ: 「愛にさよならを」「Merry Christmas Darling」
その他多数

国内曲

山下達郎: 「土曜日の恋人」「Love Can Go The Distance」
RYUTist: 「ふたりの夕日ライン」「わたしのこみち（＝まばたき）」「新しいメロディ（＝My New Melodies）」
大瀧詠一: 「夏のペーパーバック」「水彩画の町」
村田和人: 「一本の音楽」
荒井由実: 「チャイニーズスープ」

外部リンク

ザ・ペンフレンドクラブ - 公式ホームページ
ザ・ペンフレンドクラブ (ThePenFriendClub1965) - Facebook
ザ・ペンフレンドクラブ (@PenFriendClub) - X（旧Twitter）
ザ・ペンフレンドクラブ - YouTubeチャンネル
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