シャジクソウ属

シャジクソウ属（トリフォリウム属）とは

シャジクソウ属（Trifolium）、通称クローバーは、マメ亜科に属する植物の一群です。世界中に約260種が分布し、特に北半球で多様性が見られます。日本ではシロツメクサがよく知られていますが、他にも多くの種類が牧草、園芸、緑肥として導入され、帰化植物となっています。

特徴

多くの種は地面を這うように茎を伸ばし、葉は通常三小葉ですが、まれに四つ葉以上のものも存在します。花期は5月から9月で、高さ5-20cmほどの花柄の先に、蝶形の花を密集させて球状の花序を形成します。花の色は白、黄色、ピンク、紅色など様々です。
一年草、二年草、または多年草として生育します。属名のTrifoliumは、ラテン語の「tres」（三）と「folium」（葉）に由来し、三つの小葉を持つ特徴を表しています。

文化と利用

クローバーは重要な蜜源植物であり、クローバーの蜂蜜は世界中で多く生産されています。葉は食用に、花穂は強壮剤や痛風の体質改善薬としても利用されてきました。また、解熱・鎮痛効果もあると言われています。

アイルランドでは、三つ葉のクローバーがシャムロックと呼ばれ、国の象徴として用いられています。航空会社のエアリンガスの尾翼にもシャムロックのマークが見られます。

ジンクスとしては、「五つ葉のクローバーは金銭面の幸運をもたらす」「二つ葉のクローバーを見つけると不幸が訪れる」という言い伝えがあります。

四つ葉のクローバー

通常は三つ葉であるクローバーに、まれに現れる四つ葉には特別な意味があると考えられています。幸運の象徴として知られ、見つけると良いことがあると言われています。

シャジクソウ属の主な植物

シャジクソウ属には多数の種が含まれており、以下に代表的なものを紹介します。

Trifolium aureum テマリツメクサ
Trifolium campestre クスダマツメクサ
Trifolium dubium コメツブツメクサ
Trifolium lupinaster シャジクソウ
Trifolium angustifolium トガリバツメクサ
Trifolium arvense シャグマハギ
Trifolium hirtum ビロードアカツメクサ
Trifolium incarnatum ベニバナツメクサ
Trifolium medium オオバノアカツメクサ
Trifolium pratense ムラサキツメクサ
Trifolium striatum ハクモウアカツメクサ
Trifolium burchellianum カトレアクローバー
Trifolium fragiferum ツメクサダマシ
Trifolium hybridum タチオランダゲンゲ
Trifolium resupinatum ヒナツメクサ
Trifolium tomentosum フウセンツメクサ
Trifolium vesiculosum トックリツメクサ
Trifolium angulatum クシバツメクサ
Trifolium cernuum ウナダレツメクサ
Trifolium glomeratum ダンゴツメクサ
Trifolium repens シロツメクサ
Trifolium carolinianum チゴツメクサ
Trifolium fucatum ヤマブキツメクサ
Trifolium tridentatum ミツバツメクサ

クローバーにまつわる言葉

グリーン車
スバル・EN型エンジン（通称CLOVER4）
テキサスクローバーホールド
クローバー型（道路のジャンクションやインターチェンジの形状）
身体障害者標識（クローバーマーク）
クローバー結び目
ヤサカグループ

関連項目

根粒菌
治山（緑化植物）
牧草
* ノーフォーク農法

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