シャルル7世 (フランス王)

シャルル7世の生涯と功績

シャルル7世（Charles VII、1403年2月22日 - 1461年7月22日）は、フランス・ヴァロワ朝の第五代国王として、1422年から1461年までの長い治世を築いた重要な人物です。彼は、第4代国王シャルル6世とイザボー・ド・バヴィエールの子であり、勝利王とも称されました。婚姻相手はアンジュー公ルイ2世の娘であるマリー・ダンジューです。

内戦と戦乱の時代

シャルル7世の治世初期、フランスはブルゴーニュ派とアルマニャック派という二つの派閥の対立で混乱していました。この内戦の中、イングランド王ヘンリー5世がフランスに侵攻し、1415年のアジャンクールの戦いで大勝を収めます。その結果、フランスのノルマンディーが占領され、状況は一層厳しくなりました。シャルルには兄がいたものの、彼らが次々に亡くなり、彼自身が新たな王太子となる運命にありました。パリを制圧したブルゴーニュ派の影響のもとで、彼は南部のブールジュに逃れ、1438年にはガリカニスムの原則に基づく「ブールジュの国事詔書」を発表します。

ヘンリー5世とシャルル6世の死

1422年、ヘンリー5世が急死し、その数ヶ月後にシャルル6世も死亡しました。この死亡によって、フランス王位は未だ幼いヘンリー6世が継承しますが、その時点でシャルル7世はアルマニャック派の支持を受けて王位の継承を宣言します。しかし、彼の正統性はブルゴーニュ派から否定され、彼は「ブールジュの王」という侮蔑的な呼び名で呼ばれ続けました。

ジャンヌ・ダルクの登場

フランスはさらなる危機に直面しますが、1428年にジャンヌ・ダルクが現れます。彼女の指導のもと、フランス軍はオルレアン包囲戦でイングランド軍を撃退し、次第にフランスの勢力を回復していきます。1429年のランスでの戴冠式により、シャルル7世は正式にフランス王となりますが、ジャンヌのその後の捕虜と処刑は大きな問題を呼び起こしました。シャルルは彼女を見殺しにしたことで批判を受けることになりますが、これはさまざまな説に基づく複雑な背景を持っています。

百年戦争の終結と復興

1435年にはブルゴーニュ派との和解を果たした後、国は急速に復興し始めます。軍制改革を行い、1440年の反乱を鎮圧したり、イングランドからの適応を繰り返しながら、1453年のカスティヨンの戦いにおいて大きな勝利を収めます。これによって百年戦争は終息し、フランスの大部分の土地が戻ります。

晩年と評価

晩年には息子ルイ11世との対立が続き、1461年に58歳でこの世を去ります。彼の死因に関しては、食事を拒否し、餓死することを恐れたとも言われています。シャルル7世は、ジャンヌ・ダルクなどの歴史的文脈で未熟な国王として描かれることが多いですが、実際には彼の国復興の実績を理解することが重要です。

子女と後世の影響

王妃マリー・ダンジューとの間に12人の子女を儲け、フランス歴史に大きな影響を与えました。彼の治世や子女たちの結婚もまた、フランス国内外の政治情勢に影響を及ぼしました。

シャルル7世は、百年戦争を経てフランスを立て直した国王として記憶されるべきであり、その功績は後世に引き継がれています。

もう一度検索