シャルンホルスト (戦艦)

シャルンホルスト (Scharnhorst, DKM Scharnhorst) の概要

シャルンホルストはドイツ海軍が第一次世界大戦後に建造した戦艦で、シャルンホルスト級戦艦のネームシップです。この艦名は、ナポレオン戦争の時代に活躍したプロイセン陸軍の将軍、ゲルハルト・フォン・シャルンホルストに由来しています。その戦歴から「幸運な艦」と称されることもあります。

艦歴

シャルンホルストの建造は1930年6月30日にフリードリヒ・ヴィルヘルムスハーフェンの海軍工廠で始まりましたが、建造は一時中止されました。1935年に再開され、1936年には進水、そして1939年には竣工を迎えました。しかし、公試において艦首が波をかぶるという不具合が発生しました。このため、艦首の形状が改修されることになりましたが、その後も波かぶりの問題が残り、一部の装備にも不具合が見受けられました。最初の戦闘に臨むも、いくつかの技術的なトラブルを抱えたままとなりました。

1939年9月1日に世界が戦争へと突入した直後の4日、シャルンホルストはイギリスのウェリントン爆撃機の攻撃を受けましたが、幸いにも被害はありませんでした。その後、11月21日にシャルンホルストは同型艦のグナイゼナウなどの艦と共に出撃し、アイスランド南方へ向かう途中でイギリスの補助巡洋艦ラワルピンディを沈めましたが、敵の目に留まったことでさらなる進出は中止され、無事に帰投しました。 1940年2月のノルトマルク作戦では、同盟艦隊と共にノルウェー沖に出撃しますが戦果には恵まれませんでした。

続くノルウェー侵攻作戦では、その支援部隊としてナルヴィク攻略に参加しました。4月9日にはロフォーテン諸島沖でイギリスの巡洋戦艦レナウンと遭遇し戦闘を行います。この戦闘では、グナイゼナウとレナウンが損傷を受けましたが、戦闘後に無事帰投しています。

1940年6月のユーノー作戦では、多くの敵艦船を撃沈する成功を収めましたが、同じ頃、英軍機による攻撃も受けることになります。6月8日、ドイツ艦隊は多くの船を沈めますが、その後も様々な攻撃にさらされ、さらなる修理が続きました。

1941年からは北大西洋で通商破壊作戦に従事し、数々の商船を沈める成功を収めましたが、シャルンホルストの機関に不具合が生じてしまい、修理が必要な状況となりました。本艦はブレストに入港し、そこで修理を行いました。7月23日には試験航行を行い、英軍機の攻撃も受けますが、何とか乗り切りました。

その後も艦の運命は波乱に満ちており、1942年にはツェルベルス作戦でドーバー海峡を突破し帰還しましたが、次第に状況は厳しくなります。1943年12月には敵の艦隊と戦闘中に損傷し、ついには1943年12月26日に沈没しました。生存者は僅か36名に過ぎませんでした。艦長を務めたオットー・チリアクスやクルト・ツェーザー・ホフマンらもその艦歴を見届けたのです。

まとめ

シャルンホルストはその不幸な艦歴にもかかわらず、ドイツ海軍において重要な役割を果たした艦船です。その壮大な戦歴は今なお語り継がれています。

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