ショードネイ賞

ショードネイ賞：フランス競馬界を彩る伝統の長距離G2競走

ショードネイ賞は、フランスのパリロンシャン競馬場芝3000メートルで行われる、3歳馬限定のG2競走です。国際競走にも指定されており、世界中から強豪が集う凱旋門賞ウィークエンドの、凱旋門賞の前日に開催される重要なレースとして知られています。

歴史と変遷：栄光と伝統を受け継ぐ名競走

ショードネイ賞の歴史は古く、1875年に「エスペランス賞」として創設されました。当初は春に行われ、パリ大賞典の前哨戦としての役割を担っていました。しかし、1987年にパリ大賞典の距離短縮に伴い、開催時期が7月頭に変更されました。

1990年には、フランスギャロの前身であるスポーツ奨励協会の元会長ユベール・ド・ショードネイ氏に敬意を表して「ユベールドショードネイ賞」に改称されました。ユベール氏はフランス競馬界の改革に大きく貢献した人物です。さらに2004年には、彼の父であるジャン・ド・ショードネイ氏の名を冠した「ジャンドショードネイ賞」が廃止されたことに伴い、両氏への敬意を込めて現在の「ショードネイ賞」に改称されました。

開催場所も幾度か変更されており、1997年と1998年はメゾンラフィット競馬場で行われましたが、1999年にロンシャン競馬場に戻り、凱旋門賞の前日に開催されるようになりました。

レースの位置づけ：重要なステップレースとしての役割

ショードネイ賞は、凱旋門賞への重要なステップレースとして位置付けられています。開催時期から考えても、1ヶ月ほど前に同条件で行われるG3リュテス賞をステップとして、ショードネイ賞に出走し、その後3週間後に開催されるロワイヤルオーク賞へと繋がるというレースの流れが一般的です。

ショードネイ賞の記録：名馬と名騎手、そして名トレーナー

長年にわたる歴史の中で、ショードネイ賞には数々の名馬、名騎手、そして名トレーナーが名を刻んできました。レースレコードは、2004年優勝馬リーフスケープの記録した3分8秒10です。

最多優勝騎手は、シャルル・サンブラ、ロジェ・ポワンスレ、マキシム・ガルシア、イヴ・サンマルタン、アラン・ルクー、ティエリ・ジャルネ、オリビエ・ペリエの7名で、それぞれ4勝を挙げています。最多勝調教師はアンドレ・ファーブルで、11勝という圧倒的な記録を残しています。

ジャンドショードネイ賞：ショードネイ賞に繋がるもう一つの歴史

ショードネイ賞と深く関わりのあるもう一つの競走が、ジャンドショードネイ賞です。サンクルー競馬場の芝2400メートルで行われていたG2競走で、1920年に「プランタン大賞」として創設され、1969年にジャン・ド・ショードネイ氏に敬意を表して改称されました。2004年に廃止されましたが、その歴史と伝統はショードネイ賞に受け継がれています。ジャンドショードネイ賞には、ディクタドレーク、ブランブルー、サンシャックなど、日本にも馴染みのある馬が優勝馬として名を連ねています。また、日本産馬として初めてヨーロッパのG1競走を制したリムノスも、このレースで勝利を収めています。

まとめ：伝統と格式を誇る名競走

ショードネイ賞は、長距離戦としての魅力と、凱旋門賞への重要なステップレースとしての位置づけを兼ね備えた、フランス競馬界を代表する伝統的名競走です。その歴史と伝統、そして数々の名馬や関係者によって築き上げられた栄光は、これからも長く語り継がれていくことでしょう。

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