シンビーノ

シンビーノの歴史

シンビーノは、大塚食品が販売する清涼飲料水ブランドです。その歴史は、1983年にまで遡ります。当時の大塚製薬社長であった大塚明彦氏が、アメリカでの食事会でアイスティーやアップルタイザーが提供されていたことに着想を得て、和食にも合う無糖のテーブルドリンクを開発しようと考えたのが始まりです。また、「クルマを運転する人が、日中にノンアルコールで楽しめるドリンク」というコンセプトも加えられました。

誕生と変遷

当初は「新しいワイン風飲料」というコンセプトで、「sin（スペイン語で「ない」）とvino（イタリア語で「ワイン」）」を組み合わせた「シンビーノ」という名前で、リンゴ味の炭酸飲料として発売されました。ターゲットは若い世代で、主にコンビニエンスストアで販売されました。しかし、当時はまだ健康志向が低く、価格も1本300円前後と高価だったため、売れ行きは伸び悩みました。その後、マンゴーやローズヒップなど、様々なフレーバーを追加し、220mlのボトルも発売しましたが、状況は改善せず、アップル味以外は製造中止となりました。

ジャワティの登場

1989年、シンビーノは大きな転換期を迎えます。どんな食事にも合う無糖のテーブルドリンクを目指し、「シンビーノ ジャワティストレート」が発売されたのです。イメージキャラクターには、人気アイドルグループ・シブがき隊から、当時映画俳優として活躍していた本木雅弘氏を起用。ヴォーギングを取り入れたCMは大きな話題を呼び、売り上げを伸ばしました。当時、サントリーのウーロン茶と並び、無糖茶飲料の定番商品となりました。この成功により、それまで細々と製造されていたアップル味は販売終了となり、シンビーノはジャワティストレートのみのブランドとして存続していくことになります。

無糖紅茶市場での独占

キリンビバレッジの「午後の紅茶 おいしい無糖」が発売されるまでの22年間、無糖紅茶市場はシンビーノ ジャワティストレートが独占していました。これは、ジャワティストレートが、無糖紅茶のパイオニアとして、長年にわたり消費者に支持されてきた証と言えるでしょう。

21世紀以降の展開

21世紀に入り、社会環境の変化やノンアルコール飲料市場の拡大に伴い、2006年にはアップル味のスパークリングや、グレープ＆カシス味のスパークリングが限定販売されました。2009年には、緑茶である「ジャワティストレート グリーン」が発売されました。これに伴い、従来のジャワティストレートは「ジャワティストレート レッド」に名称変更されました。また、「ジャワティストレート ミント」も期間限定で販売されました。2012年には、白茶である「ジャワティストレート ホワイト」も発売されています。

販売元の変遷

発売当初、シンビーノは大塚製薬から販売されていましたが、数年後には大塚食品、大塚ベバレジと販売元が移り変わり、大塚ベバレジが大塚食品に吸収合併されたことで、再び大塚食品が販売することになりました。

パッケージデザイン

発売当初のパッケージデザインは、広告制作会社ライトパブリシティのデザイナー、細谷巌氏が手がけました。細谷氏は、カロリーメイトやポカリスエットのパッケージデザインも担当しています。

CM出演者

シンビーノのCMには、時代を代表する様々なタレントが出演しています。

BORO（1983年）※音楽のみ
ニカウ（1984年 - 1985年、シンビーノに出演）
本木雅弘（1989年 - 1991年）
三船敏郎（1991年 - 1992年）
石川亜沙美（1992年）
田中律子（1992年 - 1995年）
山口達也・奥菜恵（1995年 - 1997年）
二階堂智（1997年 - 1998年）
藤原紀香（1998年 - 2001年）
中村獅童（2003年）
金城武（2009年）
ヒロシ（2019年 - ）

その他の情報

漫画『きまぐれオレンジ☆ロード』の作中に、シンビーノが登場するシーンがあります。

外部リンク

sinvino JAVATEA
ジャワティ (@javatea_otsuka) - X（旧Twitter）
sinvino JAVATEA (sinvinojavatea) - Facebook
* sinvino JAVA TEA (@sinvino_javatea) - Instagram

シンビーノは、時代とともに変化を遂げながらも、無糖飲料のパイオニアとして、多くの人々に愛され続けています。

もう一度検索