シヴァリク級フリゲート

シヴァリク級フリゲート

シヴァリク級フリゲート（英語: Shivalik-class frigate）は、インド海軍で運用される先進的なフリゲート艦のシリーズで、同海軍の17型計画に基づいて構築されました。この艦級は、1990年代に入ってからの新たな海上戦略や技術革新に応じた設計が施されています。

来歴

シヴァリク級の開発は1992年から始まり、その目的は汎用性の高いフリゲート艦の提供でした。当初の計画は、既存のゴーダーヴァリ級のディーゼルエンジンをガスタービンに置き換えるという保守的なアプローチから始まりましたが、最終的には新たなステルス設計が追求されることとなりました。この新しい設計案は1993年に策定され、1994年にインド海軍に提出された後に承認を得ました。

その後、プロジェクト名は「フリゲート2000」から「プロジェクト17」に変更され、基本設計は同年内に開始されました。1997年には、様々なステルス技術が設計に組み込まれ、1998年には政府によって3隻の建造が正式に認可されました。

設計

外観はタルワー級と似ていますが、実際の設計はシヴァリク級が先行しています。ロシア側はインドの新しい設計を参考にし、既存のタルワー級の設計に影響を与えました。 また、本級では、全方位でのステルス性能の向上を図っており、レーダーや赤外線の反射を抑え、静音化を実現しました。

主機関にはCODOG方式を採用し、巡航用エンジンは最大15,200馬力のディーゼルエンジンを使用し、加速にはアメリカ製のガスタービンエンジンが採用されています。電源はタルワー級と同様の構成で、4基のディーゼル発電機により、総出力は3,200キロワットです。

装備

シヴァリク級の艦上戦闘システムでは、CMS-17という戦術情報処理装置が中心的な役割を果たします。各種センサーや通信装置を結集し、効果的な指揮と管理を可能にしています。艦対艦、艦対空の各種ミサイルシステムが搭載され、さらに3次元のレーダーや進化した対潜ソナーも導入されています。

武器システム

このフリゲート艦の防空ミサイルシステムは、タルワー級と同じ構成です。近接防空のためには、バラクミサイルとAK-630Mガトリング砲の組み合わせが導入され、より高い防衛能力を発揮します。対潜戦能力については、従来のロシア製ロケット砲に加え、短魚雷発射管も採用されています。

艦対艦ミサイルにはロシア製の3M-54E（クラブ-N）が使用され、73mm速射砲も装備されていますが、これもステルス性を考慮した設計が施されています。その他、火器管制レーダーや光学装置も組み込まれ、包括的な火力支援を実現しています。

航空機運用能力

この艦級では、典型的には大型ヘリコプターの運用も可能であり、実際にはシーキングまたはインド国産のHALドゥルーブが使用されます。これにより、艦艇は多様な任務を遂行できる柔軟性を備えています。

同型艦

最初の艦は2005年の就役が計画されていましたが、設計変更や資材調達の遅れにより、実際の就役は2010年までにずれ込むこととなりました。これにより、シヴァリク級はインド海軍の中でも重要な位置を占めることとなりました。

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