ジェイソン・ラルー

マイケル・ラルー：長打力が光った元メジャーリーガー捕手

マイケル・ジェイソン・ラルー（Michael Jason LaRue, 1974年3月19日 - ）は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身の元プロ野球選手。主に捕手として活躍し、右投右打であった。

プロ入りからレッズでの活躍

1995年にプロ入りを果たし、1999年6月には待望のメジャーデビューを飾る。2001年から2005年までの間は、シンシナティ・レッズで正捕手としてチームを支えた。長打力を武器に、レギュラーの座を掴んだ。

しかし、2006年のスプリングトレーニング中に膝を負傷し、手術を受けることとなる。開幕には間に合わず、復帰後も打撃不振に苦しんだ。デビッド・ロスやハビアー・バレンティンといった他の捕手の活躍もあり、出場機会は徐々に減少していった。

ロイヤルズ、そしてカージナルスへ

2006年オフには、カンザスシティ・ロイヤルズへトレードで移籍。このトレードの条件として、レッズがラルーの年俸の一部を負担することとなった。2007年は主にジョン・バックの控えとして66試合に出場。限られた機会の中で、盗塁阻止率.350を記録するも、5失策と守備面では課題を残した。打撃面でも不調が続き、打率は.148に終わった。

2007年オフには、セントルイス・カージナルスへFA移籍。しかし、2010年8月10日のレッズ戦での乱闘がラルーのキャリアを大きく左右する。ジョニー・クエトから頭部を蹴られたことが原因で、脳震盪の後遺症に苦しみ、現役引退を表明した。

プレースタイル

打撃

2001年から2005年まで5年連続で2桁本塁打を記録していることからも明らかなように、長打力が最大の持ち味。レッズ時代には、そのパワーで正捕手の座を維持していた。しかし、フリースインガーであり、三振が多く、得点力に繋がらない面もあった。代打での起用は得意ではなかった。

守備

メジャー昇格当初は、強肩とフットワークの良さで高い評価を受け、将来のゴールドグラブ賞候補としても期待されていた。しかし、レッズで正捕手に定着してからは、失策やパスボールが増加し、守備力が低下。2001年、2002年、2004年には、ナショナルリーグ最多のパスボールを記録している。リード面での評価も高くはなかった。

カージナルス移籍後は守備が改善され、ヤディアー・モリーナの控えとして安定した働きを見せた。通算のDRS（守備防御点）はプラスであり、貢献していた。

捕手以外にも、ファースト、サード、外野（レフト、ライト）を守った経験もある。


マイケル・ラルーは、その長打力と強肩で一時代を築いた捕手であった。しかし、怪我や不運な出来事が重なり、本来持っていたポテンシャルを最大限に発揮することができなかった。

もう一度検索