ジェフリー・マルテ

ジェフリー・マルテ：ドミニカから世界へ羽ばたく強打者

ジェフリー・レオナル・マルテ・ポーリーノ（愛称：エル・ブレイ）は、1991年 6月21日、ドミニカ共和国のラ・ロマーナ州ラ・ロマーナで生まれたプロ[[野球選手]]です。内野手、外野手として活躍し、右投右打が持ち味です。

メジャーリーグ挑戦とマイナーリーグでの奮闘

2007年、ニューヨーク・メッツと契約してプロ入りを果たします。その後、メッツ傘下チームで着実に経験を積み重ねていきます。ルーキーリーグからA、A+、AAとレベルを上げていく中で、安定した打撃と守備力を磨いていきました。特に、マイナーリーグ時代は豊富な打点を記録し、将来性を高く評価されていました。2011年にはアリゾナ・フォールリーグにも参加するなど、積極的な姿勢でスキルアップを目指しました。

2012年にはアスレチックスへ移籍。その後、タイガースとマイナー契約を結び、2015年7月5日、トロント・ブルージェイズ戦でメジャーデビューを果たします。メジャーデビュー戦では、初打席で空振り三振に倒れましたが、初先発出場を果たした7月8日のシアトル・マリナーズ戦では、J.A.ハップから左線適時二[[塁打]]を放ち、初安打と初打点を記録しました。さらに同試合では、初本塁打も記録し、華々しいメジャーリーグデビューを飾りました。

エンゼルス時代：主砲候補としての期待と苦悩

2016年にはエンゼルスへ移籍。AAA級ソルトレイク・ビーズでシーズンを開始しますが、5月31日にメジャー昇格を果たすと、以後、主力選手として活躍します。88試合に出場し、15本塁打、44打点を記録するなど、長打力と打点を兼ね備えた選手としてチームに貢献しました。

しかし、2017年は打撃不振で6月にマイナー降格。2018年も左手首故障の影響で離脱するなど、思うような成績を残せませんでした。主力選手であるアルバート・プホルスや大谷翔平らと併用される中で、持ち前の打撃力を発揮しようと奮闘しましたが、オフには40人枠から外れ、FAとなりました。

阪神タイガース時代：チームの主軸として

2018年12月28日、NPBの阪神タイガースと1年契約を結び、日本球界に挑戦します。背番号は31番。

2019年はオープン戦での怪我の影響で出遅れますが、4月下旬に二軍で調整し、4月29日の対中日戦で一軍公式戦デビュー。5月1日の対広島戦でNPB初本塁打を記録します。これは、令和時代初めての阪神選手による本塁打という歴史的な記録でもありました。

シーズン中盤までは主に5番、6番打者として活躍しますが、大山の不振を受け、8月10日の対広島戦で4番打者に抜擢されます。その後、9月25日の対巨人戦で左足の張りを訴え、レギュラーシーズンを欠場しますが、クライマックスシリーズでは4試合に出場しました。このシーズン、105試合に出場し、打率.284、12本塁打、49打点、出塁率.381という好成績を残します。

2020年はボーア、サンズと共に「MBS砲」として期待を集めますが、左ふくらはぎの故障に悩まされ、一軍出場機会が限られました。それでもシーズン終盤に復帰し、本塁打を記録するなど、最後まで諦めずに戦い続けました。この年、一塁手としてセントラル・リーグ最多となる1イニング3失策、NPB公式戦史上最多となる1試合4失策という記録も残しています。

2021年は再び一塁手にコンバートされ、3番打者として活躍。オールスターゲームにもファン投票で選出され、敢闘選手賞を獲得するなど、活躍しました。この年は22本塁打、71打点とキャリアハイの成績を記録し、ベストナインも受賞しました。

2022年は故障に苦しみ、シーズン途中に自由契約となりました。

メキシカンリーグでの活躍と新たな挑戦

2023年、メキシカンリーグのドゥランゴ・ジェネラルズと契約。53試合に出場し、打率.339、出塁率.454、長打率.505と高い打撃成績を残しました。その後も、カラチ・モナークス、プエブラ・パロッツ、レオン・ブラボーズと移籍を繰り返し、現在もメキシカンリーグでプレーしています。

選手としての特徴

マルテは右打者ですが、打球の多くが中堅から左翼方向へ飛ぶプルヒッターです。打球速度が非常に速く、エンゼルス時代にはマイク・トラウトやジャスティン・アップトンに次ぐ速さだったと評価されています。チャンスに強いのも特徴で、メジャーリーグ時代には4番打者も務めました。守備では一塁手、三塁手、左翼手と複数のポジションを守れるユーティリティプレイヤーでもあります。走力も兼ね備えており、走塁にも自信を持っていると語っています。

また、本塁打を打った後のベンチ前パフォーマンスとして、左手を天に掲げて弓を引くポーズが有名で、自身で「ラパンパラ」と命名したこのパフォーマンスは、メディアでも取り上げられました。

ジェフリー・マルテは、持ち前の打撃力と守備力を武器に、これからも世界中で活躍を続けることでしょう。彼の今後の活躍に期待がかかります。

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