ジェムアルト

ジェムアルト（Gemalto N.V.）は、ICカード（スマートカード）業界におけるリーディングカンパニーであり、現在はフランスのタレス・グループ（Thales Group）の一部門として事業を展開しています。

概要

ジェムアルトは、オランダのアムステルダムに本社を置いています。2006年6月、ジェムプラス（Gemplus）社とアクサルト（Axalto）社が合併したことにより設立されました。この合併により、ICカード市場における両社の強みが統合され、より強力な企業へと発展しました。

事業の中核は、テレコム、フィナンシャルサービス、セキュリティの3つの分野です。ICカード（接触型、非接触型、SIMカード）の製造・販売に加え、アプリケーション開発、ICカード周辺機器、システム構築まで、エンドツーエンドでサービスとサポートを提供しています。ジェムアルトは、90以上の国籍を持つ10,000人以上の従業員を擁し、世界41ヶ国で事業を展開しています。グローバルに75ヶ所の営業・マーケティング拠点、30ヶ所の発行センター、17ヶ所の生産拠点、9ヶ所の研究開発センターを有しており、世界中に広がるネットワークを通じて、顧客ニーズに応えています。

2008年の実績では、14億枚以上のインテリジェント（マイクロプロセッサー）カード・デバイスを製造・発行しました。また、セキュリティ分野において120年、特にスマートカードとセキュアパーソナルデバイス分野で30年の経験を有しています。長年の経験と技術力に基づき、高度なセキュリティソリューションを提供しています。

2017年12月、ジェムアルトはフランスの大手電機企業タレス・グループによる買収を受け入れることを発表しました。2019年4月に買収が完了し、ジェムアルトはタレス・グループのデジタル事業を統合し、同グループの一部門として事業を継続しています。

日本法人

ジェムアルト株式会社は、日本における法人であり、2007年11月1日にアクサルト株式会社が日本ジェムプラス株式会社を吸収合併し、現在の名称となりました。この合併により、日本国内における事業体制が強化されました。

日本の携帯電話会社向けのUIMカードも、旧両社から継承して納入しています。具体的には、NTTドコモ向け（FOMAカード）とKDDI/沖縄セルラー電話向け（au ICカード）には旧アクサルトの端子仕様が、ソフトバンクモバイル（SoftBank 3G USIMカード）およびイー・モバイル（EM chip）には旧日本ジェムプラスの端子仕様が、それぞれ採用されています。ただし、KDDI/沖縄セルラー電話向け（au ICカード）のVer.002では、旧日本ジェムプラスの端子仕様に変更されています。

合併前には、NTTドコモグループ向けに、日本ジェムプラスが「FOMAカード GE01」「FOMAカード GE02」「FOMAカード GE03」を、旧アクサルト日本法人が「FOMAカード AX02」「FOMAカード AX03」をそれぞれ納入していました。ジェムアルト発足後、ドコモの地域会社一本化と新ロゴ導入に伴い、旧2社が納入してきた旧ロゴカード在庫の消化に併せて、以降の出荷ロット分は、ジェムアルト日本法人名で「FOMAカード AX03」に一本化されています。Xi（現：docomo 5G/LTE)向けの後継となるドコモUIMカードについては「ドコモUIMカード AX04(m)」となり、端子仕様は旧アクサルト側を継承しています。

関連項目

ICカード
アクサルト
au ICカード
FOMAカード
SoftBank 3G USIMカード
EM chip

注釈

外部リンク

ジェムアルト株式会社
個人認証とドキュメントリーダー
* コーポレートサイト（英語）

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