ジム・フレゴシ

ジェームズ・ルイス・フレゴシの野球人生

ジェームズ・ルイス・フレゴシ（James Louis Fregosi, 1942年4月4日 - 2014年2月14日）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ出身のプロ野球選手、監督です。右投右打の遊撃手として、その才能を発揮しました。

現役時代

1960年、フレゴシはボストン・レッドソックスと契約しプロのキャリアをスタートさせました。しかし、その年のオフにエクスパンションドラフトでロサンゼルス・エンゼルスへ移籍。1961年にメジャーデビューを果たすと、1963年からは正遊撃手としてチームを牽引しました。

フレゴシの現役時代は、数々の輝かしい記録に彩られています。1964年と1966年から1970年までの5年連続を含む、計6度のオールスター選出は、彼の高い実力を証明するものです。また、1964年7月28日と1968年5月20日にはサイクル安打を達成しており、その打撃センスも際立っていました。

1971年12月10日、フレゴシはノーラン・ライアンを含む2選手とのトレードで、ニューヨーク・メッツに移籍しました。しかし、エンゼルス時代のような活躍はできず、一方のライアンは移籍を機に球史に残る大投手へと成長。このトレードは、メッツにとって「史上最悪のトレード」と評されることになりました。

その後、フレゴシはテキサス・レンジャーズ、ピッツバーグ・パイレーツでもプレーしましたが、1978年5月31日、監督就任の依頼を受けたため、20試合に出場したところで現役を引退しました。

引退後

現役引退後、フレゴシは指導者としての道を歩み始めます。1978年6月1日にエンゼルスの監督に就任すると、翌1979年には球団史上初の地区優勝を達成。監督としてその手腕を発揮しました。また、監督就任から1979年までは、かつてトレードで放出されたライアンが、選手として同じチームに所属するという縁もありました。

エンゼルスでは1981年途中まで指揮を執った後、セントルイス・カージナルス傘下のAAA級ルイビル・レッドバーズ、シカゴ・ホワイトソックス、フィラデルフィア・フィリーズ、トロント・ブルージェイズで監督を歴任しました。また、サンフランシスコ・ジャイアンツのGM補佐、アトランタ・ブレーブスとフィリーズのスカウトも務めました。

特に、フィリーズの監督を務めた1993年には、チームをナショナル・リーグ優勝、そしてワールドシリーズ進出へと導きました。惜しくもワールドシリーズではブルージェイズに敗れましたが、その功績は高く評価されています。

1998年、古巣エンゼルスはフレゴシが在籍時に着用していた背番号『11』を永久欠番に指定し、その功績を称えました。

2014年2月14日、フレゴシはケイマン諸島でのクルージング中に脳卒中で倒れ、マイアミの病院に搬送されましたが、緊急治療の甲斐なく71歳で亡くなりました。

詳細情報

フレゴシは、ゴールドグラブ賞（1967年）を受賞しており、遊撃手としての守備力も高く評価されていました。また、オールスターゲームには6度選出されています。

背番号は、現役時代から監督時代にかけて、16、11、2、17、29を着用していました。特にエンゼルスでは11番が永久欠番となっています。

フレゴシの野球への情熱と才能は、選手としても監督としても、多くの人々に感動を与えました。彼の功績は、野球史に永遠に刻まれるでしょう。

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