ジャック・ルージョー

ジャック・ルージョー

ジャック・ルージョー（Jacques Rougeau, Jr.）は1960年にケベック州サン＝シュルピスで生まれたフランス系カナダ人のプロレスラーです。彼は特にWWFで「ザ・マウンティー」として知られており、そのキャリアの中で数々の成功を収めました。ルージョーは、プロレス一家に生まれ育ち、父親のジャック・ルージョー・シニアもまたプロレスラーであり、モントリオールのプロモーターとして名を馳せていました。彼の兄、レイモンド・ルージョーはともにタッグチームを組むなど、家族全体がプロレス界で活動しています。

来歴

ルージョーは1977年にプロレスの世界に足を踏み入れ、デビュー当初は「ジミー・ルージョー」という名前で活躍しました。カナダのスタンピード・レスリングでベビーフェイスとして活動し、徐々にキャリアを築いていきました。その後、アメリカのNWA圏にも進出し、さまざまな選手との対戦を通じて経験を積みました。この中で、特に彼のタッグチーム戦は印象に残ります。1980年にはNWAセントラル・ステーツ・タッグ王座を獲得するなど、早くからその才能を評価されました。

1986年、ルージョーは兄と共にWWF入りし、「ファビュラス・ルージョー・ブラザーズ」として視聴者に強い印象を残しました。最初はベビーフェイスでしたが、1988年からはヒールに転向し、ジャミー・ハートと共に悪役として活動。この新しいスタイルによって、彼らは注目を浴び、特にブリティッシュ・ブルドッグスとの抗争は有名です。1990年には日本にも進出し、その活動は国際的なものとなりました。

ルージョーは1991年に新たなキャラクター「ザ・マウンティー」としてWWFに再登場しました。このキャラクターは、カナダの王立騎馬警察を模したもので、ユニークなプロモーションと共にファンの心を捉えました。特に、ブレット・ハートからインターコンチネンタル・ヘビー級王座を獲得した際には、その実力が証明されました。

さらに、1993年にはピエール・カール・ウエレとザ・ケベッカーズというタッグチームを結成し、WWF世界タッグ王座を3回獲得。この成功により、ルージョーはカナダだけでなく、アメリカでもその名を広めました。1994年に一時的に引退しましたが、1996年に復帰し、再び兄と共に活動を始めます。彼らはWCWで「アメイジング・フレンチ・カナディアンズ」として登場し、そのキャリアを再度活性化させました。

引退後の活動

引退後、ルージョーはモントリオールで自身のプロレス団体「Lutte Familiale」を設立し、レスリングスクールを運営しながら若手選手の育成に努めています。2011年12月のイベントでは、息子と共にタッグを組み勝利を収め、家族全体でのプロレスへの情熱を示しました。

得意技と実績

彼の得意技には「ケベック・クラブ」や「ミサイル・ドロップキック」、「ダイビング・クロス・ボディ」などがあります。また、数々のタイトルも獲得しており、WWFインターコンチネンタル・ヘビー級王座や、カナディアン・インターナショナル・タッグ王座など、多彩な実績を残しています。

ジャック・ルージョーはその多才さと情熱から、プロレス界において特別な存在として今も語り継がれています。

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