ジャマイカ (軽巡洋艦)

HMS ジャマイカ：激戦を生き抜いた英軽巡洋艦

HMS ジャマイカ (HMS Jamaica, 44) は、イギリス海軍のクラウン・コロニー級軽巡洋艦、通称フィジー級軽巡洋艦の一隻です。艦名は、当時イギリスの領土であったジャマイカ島に由来します。

艦歴

1939年4月28日、ヴィッカース・アームストロング社バーロー造船所にて起工され、1940年11月16日に進水。1942年6月29日に竣工し、本国艦隊に所属して第二次世界大戦に参加しました。

第二次世界大戦

トーチ作戦: 1942年11月、北アフリカ上陸作戦であるトーチ作戦を支援。
バレンツ海海戦: 1942年12月、軽巡洋艦「シェフィールド」と共にR部隊を形成し、バレンツ海海戦に参加。ドイツ艦隊を撃退する勝利に貢献。
北岬沖海戦: 1943年12月、本国艦隊司令長官ブルース・フレーザー大将が指揮するフォース2に所属し、ドイツ戦艦「シャルンホルスト」を撃沈する。
船団護衛: 1944年2月から3月にかけて、JW57・JW58・RA58船団の護衛に従事。ドイツ戦艦「ティルピッツ」を攻撃する空母部隊を支援。
近代化改装: 1945年4月、近代化改装を受け、3番砲塔を撤去し対空兵装を強化。レーダーも新式化されました。

戦後

インド洋方面展開: 1945年9月、第5巡洋艦戦隊に参加し、インド洋方面へ展開。
北アメリカ・西インド諸島方面展開: 1948年8月、第8巡洋艦戦隊に参加し、北アメリカ・西インド諸島方面へ展開。
朝鮮戦争: 1950年7月、朝鮮戦争に参加。支援砲撃や魚雷艇、Yak戦闘機との交戦を経験。
予備役: 1952年、本国に帰還し予備役に編入。
地中海艦隊: 1953年から1954年にかけて地中海艦隊に転属。
除籍: 1957年11月20日に除籍され、保管船となる。
解体: 1960年12月20日に解体開始。1963年8月15日に解体が完了しました。

登場作品

戦艦シュペー号の最後: 映画『戦艦シュペー号の最後（原題「The Battle of the River Plate」）』では、重巡洋艦「エクセター」役を務めました。

HMS ジャマイカは、第二次世界大戦から戦後の激動期にかけて、数々の重要な作戦に参加し、その生涯を終えました。その勇敢な戦歴は、今もなお語り継がれています。

参考資料

ゴードン・ウィリアムソン〔著〕、イアン・パルマ―〔カラー・イラスト〕『世界の軍艦イラストレイテッド1　German Battleships 1939-45　ドイツ海軍の戦艦　1939 ― 1945』手島尚〔訳〕、株式会社大日本絵画〈オスプレイ・ミリタリー・シリーズ　Osprey New Vanguard〉、2005年11月。ISBN 4-499-22898-0。
ゴードン・ウィリアムソン〔著〕、イアン・パルマ―〔カラー・イラスト〕『世界の軍艦イラストレイテッド２　German Pocket Battleships 1939-45　ドイツ海軍のポケット戦艦　1939 ― 1945』柄澤英一郎〔訳〕、株式会社大日本絵画〈オスプレイ・ミリタリー・シリーズ　Osprey New Vanguard〉、2006年1月。ISBN 4-499-22899-9。
ゴードン・ウィリアムソン〔著〕、イアン・パルマ―〔カラー・イラスト〕『世界の軍艦イラストレイテッド4　German Heavy Cruisers 1939-45　ドイツ海軍の重巡洋艦　1939 ― 1945』手島尚〔訳〕、株式会社大日本絵画〈オスプレイ・ミリタリー・シリーズ　Osprey New Vanguard〉、2006年5月。ISBN 4-499-22909-X。
「艦船名鑑WARSHIPS FILE1939～45」光栄 1997年3月24日初版
『世界の艦船』、1986年1月増刊号「近代巡洋艦史」、海人社

外部リンク

英文概歴
活動年表詳細
* 朝鮮戦争活動詳細

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