ジョシュ・ジョンソン (アメリカンフットボール)

ジョシュ・ジョンソン：波瀾万丈なNFL ジャーニーマンQB

ジョシュ・ジョンソン（Josh Johnson、1986年 5月15日 - ）は、カリフォルニア州オークランド出身のアメリカンフットボール選手。現在はNFLのボルチモア・レイブンズに所属し、クォーターバック（QB）を務めています。

プロ入りまでの道のり

ジョンソンは高校時代、地元オークランドの高校でアメリカンフットボール、バスケットボール、陸上競技で才能を発揮しました。3年次には、チームのMost Improved Player（MIP）に選ばれるなど、その成長が認められました。

高校卒業後、サンディエゴ大学に進学。1年次の2004年は、トッド・モーテンセンの控えQBとして過ごし、135ヤードの獲得にとどまりました。しかし、2年次の2005年からは先発QBに抜擢され、その才能が開花します。8試合で4タッチダウン以上をあげる活躍を見せ、バルパライソ大学との試合では、大学記録となる7タッチダウンを前半だけで達成しました。また、モアヘッド州立大学とのパイオニア・フットボール・リーグ優勝決定戦では、375ヤードを投げて5タッチダウンをあげ、チームを勝利に導きました。この年、ジョンソンはパス成功率70.1%、パス獲得3256ヤード、36タッチダウンという目覚ましい成績を収め、チームのMVPに輝きました。

3年次の2006年にも、ジョンソンの活躍は止まりません。AP通信が選ぶオールアメリカンのサードチームに選出され、サンディエゴ大学を史上初めて全米トップ25にランクインさせました。チームは開幕から10連勝を飾り、ジョンソン自身も3320ヤードを投げて34タッチダウンをあげると共に、ランでも720ヤードを走り11タッチダウンを記録しました。彼に率いられた攻撃陣は、ディビジョンI-AA校中、パス獲得ヤード、得点でトップの成績を収めました。この年、ジョンソンは4試合で300ヤード以上を投げ、ジャクソンビル大学戦では384ヤードを獲得。チームのオフェンスは大学記録となる470ヤードを獲得しました。ウォルター・ペイトン賞の選考では6位の票を集め、その実力が広く認められました。

2007年、2シーズンにわたる活躍が評価され、ウォルター・ペイトン賞候補に再び選ばれ、プレシーズンのオールアメリカンにも選出されました。開幕戦では403ヤードを投げて4タッチダウンパスを決め、その後も2試合連続で6タッチダウンをあげるなど、圧倒的なパフォーマンスを披露。デイビッドソン大学戦では、自己最高の428ヤード、6タッチダウンを記録しました。この年、ジョンソンは2988ヤードを投げ、大学記録となる43タッチダウンパスを決め、インターセプトはわずか1回でした。ランでも726ヤードを走り2タッチダウンをあげ、オールアメリカンのサードチームに選ばれると共に、ウォルター・ペイトン賞のファイナリストにも残りました。ジョンソンは、通算タッチダウンパス、通算パス獲得ヤードの大学記録を樹立し、輝かしい成績を引っ提げて卒業しました。シーズン終了後には、テキサス州ヒューストンで行われた東西オールスター戦に出場し、11回のパス中5回成功させ78ヤードを獲得、1タッチダウンをあげると共に、3回のランで103ヤードを走り、MVPに選ばれました。

弱小校出身ながらも、ジョンソンはドラフトにおいて多くのチームから注目を集めました。NFLコンバインでは、40ヤード走で4.55秒を記録すると共に、幅跳び、垂直跳びでは参加したQB中ベストの数字を叩き出しました。

NFLでのキャリア

2008年のNFLドラフトで、ジョンソンは5巡目全体160位でタンパベイ・バッカニアーズに指名され、プロのキャリアをスタートさせました。2009年の開幕前には、バイロン・レフトウィッチ、ドラフト1巡目指名されたジョシュ・フリーマン、5年目のルーク・マカウンと先発の座を争いましたが、4番手の評価に終わりました。しかし、将来性を期待された彼はチームに残留し、マカウンがトレードされました。9月27日に行われた第3週のゲームで途中出場を果たし、10月4日のワシントン・レッドスキンズ戦でNFL初先発の機会を得ました。この試合で、アントニオ・ブライアントにNFL入り後初のタッチダウンパスを投げましたが、チームは13-16で敗れました。その後も連敗が続き、第9週からはジョシュ・フリーマンが先発QBとなりました。

2011年、第13週のカロライナ・パンサーズ戦でジョシュ・フリーマンが負傷欠場したため、ジョンソンが先発出場しましたが、チームを勝利に導くことはできませんでした。

2012年3月24日、サンディエゴ大学時代のコーチ、ジム・ハーボーがヘッドコーチを務めるサンフランシスコ・フォーティナイナーズと2年契約を結びました。しかし、同年8月31日の最終ロースターカットで53人の中に残れず解雇されました。同年12月、ジェイ・カトラーが負傷したシカゴ・ベアーズのトライアウトにスティーブン・マギーとともに参加しましたが、契約には至りませんでした。12月26日、ブランドン・ウィーデン、コルト・マッコイが負傷したクリーブランド・ブラウンズと契約を結びました。

2012年シーズン終了後、フリーエージェントとなったジョンソンは、2013年3月、シンシナティ・ベンガルズと契約を結びました。2014年5月12日、ベンガルズを解雇されました。

2014年5月、サンフランシスコ・フォーティナイナーズと契約を結びましたが、9月20日に解雇されました。その後、契約と解雇を繰り返すジャーニーマンとしてのキャリアを歩むことになります。

2015年8月27日、ニューヨーク・ジェッツと契約を結びましたが、9月5日に解雇されました。10月2日、エースQBのアンドリュー・ラックが負傷したインディアナポリス・コルツと契約しましたが、10月5日に解雇されました。10月7日、コルツと再契約を結びましたが、10月12日に解雇されました。10月13日にバッファロー・ビルズと契約を結びました。

2016年3月15日にボルチモア・レイブンズと契約を結びましたが、9月3日に解雇されました。9月5日にニューヨーク・ジャイアンツと契約を結びました。彼がレギュラーシーズン中アクティブとなったのは、控えQBのライアン・ナシブが負傷したことによる2試合のみでした。2017年3月17日、ジャイアンツと2年契約を結びましたが、9月2日に解雇されました。

2017年11月7日、放出されたマット・マグロインの代わりにヒューストン・テキサンズと契約を結びました。11月22日に解雇されましたが、脳しんとうを起こしたテイラー・ハイニケの代わりとして、12月27日に再度契約を結びました。

2018年3月19日にオークランド・レイダースと契約して、デレック・カーの控えQBとして期待されましたが、EJ・マニュエルとの争いに敗れて5月10日に解雇されました。同年12月5日、アレックス・スミス、コルト・マッコイがシーズン絶望となったワシントン・レッドスキンズにマーク・サンチェスの控えとして入団しました。12月9日のニューヨーク・ジャイアンツ戦の第3Qで途中出場を果たしました。彼がQBとしてプレーするのは、2013年のベンガルズ時代以来のことでした。その試合で彼はパス16回中11回成功、195ヤードを投げて、1TD、1INTの成績を残しました。TDパスを投げたのは、2011年のバッカニアーズ時代以来のことでした。翌週のジャクソンビル・ジャガーズ戦では先発QBに昇格し、16-13で勝利しました。この試合で彼は先発QBとして初勝利をあげました。

2019年8月10日にデトロイト・ライオンズと契約するも、9月17日に放出されました。

11月22日にXFLのロサンゼルス・ワイルドキャッツと契約しました。XFLでは4試合に先発しましたが、新型コロナウイルスの流行により、リーグ戦が打ち切られました。

2020年、サンフランシスコ・フォーティナイナーズと契約し、11月11日にプラクティススクワッド入りしました。2021年6月1日にリリースされました。

2021年8月4日にニューヨーク・ジェッツと契約しました。2021年12月15日にけが人の続出したボルチモア・レイブンズに移籍して1試合で先発しました。

2022年3月18日、デンバー・ブロンコスと契約しました。2022年12月4日、トレイ・ランスおよびジミー・ガロポロが負傷したサンフランシスコ・フォーティナイナーズと契約しました。NFCチャンピオンシップゲームでは先発QBのブロック・パーディが負傷したために途中出場するが、ファンブルでターンオーバーを喫し、自身も脳震盪で負傷退場しました。

人物

彼はマーショーン・リンチの従兄弟であり彼らは同じ高校に入学しました。リンチはまたロバート・ジョーダンやジャマーカス・ラッセルの従兄弟でもある。
2018年シーズン途中からワシントン・レッドスキンズに入団した彼はマッデンNFLをプレーしてチームメートの名前を覚えました。

プレースタイル

持ち前の運動能力の高さを生かしたプレーが特徴。特にスクランブルからのパスは脅威。一方で、安定感に欠ける面もあり、それがジャーニーマンとしてのキャリアを歩む要因となっている。

外部リンク

San Diego Toreros bio （英語）
* 通算成績と情報 NFL.com, or ESPN, or Pro-Football-Reference （英語）

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