ジョナサン・サンチェス

ジョナサン・オマー・サンチェス（Jonathan Omar Sánchez, 1982年11月19日 - ）は、プエルトリコ出身の元プロ野球選手。左投左打の投手として活躍しました。

プロ入りとジャイアンツ時代

2004年のMLBドラフト27巡目（全体820位）でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名され、プロとしてのキャリアをスタートさせました。2006年5月28日にメジャーデビューを果たし、リリーフとして22試合に登板、防御率1.37という好成績を記録しました。その後、球団はサンチェスをマイナーに降格させ、先発投手としての調整期間を与えました。同年9月にはセプテンバー・コールアップで再びメジャーへ昇格し、9月6日にメジャー初先発。シーズン閉幕までに4試合に先発し、1試合にリリーフ登板しました。

2007年のシーズン開幕前には、ベースボール・アメリカ誌の有望株ランキングで、サンチェスはジャイアンツ傘下においてティム・リンスカムに次ぐ高い評価を受けていました。2008年には先発投手として29試合に登板し、9勝を挙げるなど、着実に成長を見せました。

2009年には、シーズン開幕前の3月に開催された第2回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）のプエルトリコ代表に選出され、国際舞台でも活躍しました。しかし、シーズンでは先発投手として登板していたものの、6月22日時点で2勝8敗・防御率5.54と不調が続き、リリーフへ配置転換されることとなりました。その後、ランディ・ジョンソンが故障者リスト入りしたため、7月10日のサンディエゴ・パドレス戦で再び先発として登板する機会を得ました。この試合で、フアン・ウリーベが失策を記録したため完全試合とはなりませんでしたが、打者28人を無安打・無四球に抑え、見事ノーヒットノーランを達成しました。2010年には、自身初となる二桁勝利となる13勝を記録しました。

ロイヤルズ時代

2011年11月8日、メルキー・カブレラとのトレードで、ライアン・バーデュゴと共にカンザスシティ・ロイヤルズへ移籍しました。2012年は先発ローテーションの一角として起用されましたが、1勝6敗・防御率7.76という成績に終わりました。

ロッキーズ時代

2012年7月20日には、ジェレミー・ガスリーとのトレードで、コロラド・ロッキーズへ移籍。しかし、同年10月29日にFAとなりました。

ロッキーズ退団後

2013年2月6日にピッツバーグ・パイレーツと契約しましたが、5月8日に放出されました。その後、5月15日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結びましたが、メジャーでの登板機会はなく、傘下のAAA級アルバカーキ・アイソトープスでプレーしました。同年11月5日にFAとなり、12月19日にはシカゴ・カブスとマイナー契約を結びました。

2014年は、傘下のAAA級アイオワ・カブスで開幕を迎えましたが、1試合のみの登板に終わり、7月2日にFAとなりました。2015年シーズンは所属チームがなく、オフにはプエルトリコのウィンターリーグに参加しました。2016年2月1日にシンシナティ・レッズとマイナー契約を結びましたが、3月18日にFAとなりました。同年12月24日には、古巣であるロイヤルズとマイナー契約を結びました。2017年3月20日にFAとなり、その後は所属球団なく、オフにプエルトリコのウィンターリーグに参加しました。2018年6月30日には、独立リーグであるアトランティックリーグのヨーク・レボリューションと契約。2019年にはメキシカンリーグのサルティーヨ・サラペメーカーズと契約し、この年限りで退団しました。

サンチェスは、その野球キャリアを通じて、様々なチームでプレーし、先発、リリーフの両方で貢献しました。特にジャイアンツ時代にノーヒットノーランを達成したことは、特筆すべき功績と言えるでしょう。

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