ジョニィへの伝言

ジョニィへの伝言

「ジョニィへの伝言」は、1973年3月にリリースされたペドロ&カプリシャスの4枚目のシングルです。この曲は、ペドロ&カプリシャスの代表曲の一つとして知られています。

解説

このシングルは、ペドロ&カプリシャスのボーカルが2代目の高橋まり（現：髙橋真梨子）に交代して最初の作品であり、高橋真梨子はこの曲でレコードデビューを果たしました。発売当初は全く売れませんでしたが、1973年の夏が過ぎる頃から徐々に売れ始め、最終的には50万枚近い大ヒットとなりました。

オリコンチャートでは24位に留まりましたが、100位以内には42週間ランクインし、シングル売上枚数は24.8万枚を記録するヒット作となりました。ペドロ&カプリシャスはこの曲で、翌1974年の「第25回NHK紅白歌合戦」に初出場を果たしました。

作詞を担当した阿久悠は、ペドロ&カプリシャスの前のメンバーが歌い、大ヒットした「別れの朝」に負けない、新しさを感じさせる作品にしようと工夫したと語っています。歌詞の登場人物が外国人であったり、情景や主人公の女性の行動が日本的でないことから、「無国籍ソング」とも呼ばれました。

また、阿久悠がこの作品の少し前に鹿内孝に提供した「本牧メルヘン」の歌詞には「ジョニィー」という人名が登場しますが、本作では「ジョニィ」と綴られています。これについて阿久悠は、特に理由はないものの、先にあったメロディーの最初の4音に合わせる際に「ジョニィ」としたのではないかと推測しています。また、作詞した阿久自身が「ジョニーへの伝言」と間違って表記してしまい、編集担当者に訂正されたこともあったそうです。

B面には「ある日・出逢い」が収録されており、この曲は1974年のテレビドラマ「日本沈没」の第8話に挿入歌として使用されました。

高橋真梨子は、後にソロアーティストとしてこの曲をセルフカバーしています（1983年、アルバム『5th Love Affair』に収録）。

収録曲

（全作詞：阿久悠／作曲・編曲：都倉俊一）

1. ジョニィへの伝言
2. ある日・出逢い

カバー

「ジョニィへの伝言」は、多くのアーティストによってカバーされています。

1974年3月：あべ静江（アルバム『突然の愛』）
1974年4月：尾崎紀世彦（アルバム『尾崎紀世彦 アルバムNo.8』）
2008年7月：鈴木雅之（アルバム『歌鬼 (Ga-Ki) 〜阿久悠トリビュート〜』）
2008年11月：モーニング娘。（アルバム『COVER YOU』）
2008年12月：SPEED（アルバム『VISION FACTORY COMPILATION 〜阿久悠、作家生活40周年記念〜』）
2010年8月：野口五郎（アルバム『GORO Prize Years, Prize Songs ～五郎と生きた昭和の歌たち～』）
2013年9月：島津亜矢（アルバム『SINGER 2』）
2014年8月：岩崎宏美（アルバム『Dear Friends VII [[阿久悠トリビュート]]』）
2017年9月：石井竜也（アルバム『DIAMOND MEMORIES』）
2019年4月：つるの剛士（アルバム『つるの剛士ベスト』）
2020年11月：宮本浩次（アルバム『ROMANCE』）

脚注

関連項目

1973年の音楽

外部リンク

* 芸音レコード株式会社

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