ジョニー・アレン

ジョン・トーマス・アレン（John Thomas "Johnny" Allen、1904年9月30日 - 1959年3月29日）は、1930年代から1940年代にかけてアメリカメジャーリーグで活躍した元プロ野球選手です。ポジションは投手で、右投げ右打ちでした。ノースカロライナ州レノアで生まれ、その野球キャリアを通じて、特にニューヨーク・ヤンキースとクリーブランド・インディアンスで目覚ましい成績を残しました。

アレンは27歳という遅咲きで1932年にメジャーデビューを果たしましたが、その年に33試合に登板し、17勝4敗という好成績を記録しました。同年のワールドシリーズにも登板しましたが、2/3回で4失点を喫しました。1935年までヤンキースに在籍し、高い勝率を誇っていましたが、その気性の荒さからモンテ・ピアソンらとのトレードでインディアンスへ移籍することになりました。

インディアンス移籍後、アレンはさらにその才能を開花させます。1936年には20勝を達成し、1936年から翌1937年にかけて、当時のアメリカンリーグ記録となる17連勝を達成しました。この活躍が評価され、1938年にはオールスターゲームにも出場しました。17連勝は1937年に途切れましたが、アレンはその後再び1938年にかけて12連勝を記録しました。

1939年以降は、年齢とともに勢いが衰え、1941年にはセントルイス・ブラウンズ（現ボルチモア・オリオールズ）に放出されました。その後、ブルックリン・ドジャースで2度目のワールドシリーズ出場を果たし、リリーフとして3試合に登板、対戦相手のヤンキースを無失点に抑える活躍を見せました。1942年には先発に戻り、2桁勝利を挙げています。

1944年、39歳で選手を引退した後は、マイナーリーグのカロライナリーグで審判を務めました。1958年にフロリダ州で54歳で亡くなりました。

アンダーシャツ事件

アレンは、勝利への強いこだわりからか、1938年6月7日の対レッドソックス戦で、奇妙なアンダーシャツを着用して試合に臨み、退場処分を受けるという珍事件を起こしました。

この試合でアレンは、打者の気を散らすために、右袖の布が垂れ下がり、投球のたびにはためくようなアンダーシャツを着ていました。主審のビル・マゴワンは、アレンにシャツの袖を切るように命じましたが、アレンはこれを拒否し、マウンドを降りてしまいました。急遽代わりの投手を出すことになった監督のオスカー・ビットは、アレンに250ドルの罰金を科しました。このアンダーシャツは、当時のインディアンスのオーナーであるアルバ・ブラッドリーが、事件後すぐに250ドルで買い取り、親族が経営するデパートに展示した後、アメリカ野球殿堂に寄贈されました。

詳細情報

アレンの年度別投手成績は以下の通りです。


※各年度の太字はリーグ最高、赤太字はMLB歴代最高です。「-」は記録なしを表します。

年度別打撃成績は以下の通りです。


※「-」は記録なしを表します。
※通算成績の「数字」は、不明年度がある事を示します。

獲得タイトル・記録

スポーティングニューズ誌年間最優秀選手：1937年
オールスターゲーム選出：1938年
ワールドシリーズ出場：2回（1932年、1941年）

出典・外部リンク

選手の通算成績と情報 Baseball-Reference
Baseball-Reference (Register)
* Baseball Library

もう一度検索