ジョン・ダンロップ (宣教師)

ジョン・ガスキン・ダンロップ

ジョン・ガスキン・ダンロップ（John Gaskin Dunlop、1867年7月8日 - 1932年8月15日）は、明治時代から昭和初期にかけて日本で活動したカナダ出身のキリスト教宣教師です。彼は特に、大正改訳聖書の委員を務めたことで知られています。

生涯

ダンロップはカナダのオンタリオ州キングストンで生まれ、クイーンズ大学を卒業後、C・S・イビーの自給伝道隊に応募して1885年（明治18年）に来日しました。初期の活動として、浜松尋常中学校で教鞭を執りました。

1888年（明治21年）には日本メソジスト教会教職試補となり、同年9月からは静岡県尋常中学校で教鞭を取りました（～1890年3月）。1890年（明治23年）には長野県の尋常師範学校（現在の信州大学）の教師に就任。教育者としての活動と並行して、長野県での開拓伝道にも力を注ぎ、長野メソヂスト教会（現在の日本基督教団長野県町教会）の基礎を築きました。

1892年（明治25年）にメソジスト日本年会で按手礼を受け、1893年（明治26年）には静岡教会（現在の日本基督教団静岡教会）、1894年（明治27年）には本郷中央会堂（現在の日本基督教団本郷中央教会）、1895年（明治28年）からは新潟県の高田教会を担当しました。1897年（明治30年）に一時帰国し、1898年（明治31年）にアメリカ長老教会に移籍して再来日。同年11月にはT・C・ウィンの後任として金沢教会（現在の日本基督教団金沢教会）に赴任し、1918年（大正7年）まで福井市、金沢市を中心に伝道活動を行いました。

1909年（明治42年）10月5日から10月10日にかけて開催された宣教開始50年記念会では、「将来に於ける宣教師の事業」と題する講演を行いました。1910年（明治43年）3月12日には東京基督教青年会館で大正改訳聖書の改訳委員の第1回会合が開催され、ダンロップはD・C・グリーン、フォス、別所梅之助、松山高吉らと共に参加しました。

1919年（大正8年）からは東京で奉仕し、1922年（大正11年）からは三重県津市で開拓伝道に従事しました。しかし、1932年（昭和7年）に健康を害し、長野県軽井沢町で療養中に死去しました。

生前の長年にわたる日本での功績が認められ、母校であるクイーンズ大学から名誉神学博士号を授与されました。

参考文献

鈴木範久『聖書の日本語』岩波書店、2006年。ISBN 4-00-023664-4。
高橋昌郎『明治のキリスト教』吉川弘文館、2003年。ISBN 4-642-03752-7。
守部喜雅『日本宣教の夜明け』いのちのことば社、2009年。ISBN 978-4-264-02638-9。
『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年。ISBN 4-7642-4006-8。

外部リンク

日本基督教団長野県町教会
日本基督教団静岡教会
日本基督教団本郷中央教会
日本基督教団高田教会
* 日本基督教団金沢教会

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