ジョン・ミッチェル (ミュージシャン)

ジョン・ミッチェル（John Mitchell）は、1973年生まれ、アイルランドのクレア県シャノン出身の音楽家です。彼は歌手、ミュージシャン、ソングライター、そして音楽プロデューサーとして、幅広い分野で才能を発揮しています。特にギター演奏に長けており、数々の著名なバンドでギタリストとして活躍しています。

音楽の道へ

ミッチェルがギターに転向するきっかけとなったのは、1986年8月にプリンス・トラスト・コンサートでエリック・クラプトンが「ミス・ユー」を演奏するのを見たことでした。この体験が、彼にヴァイオリンからギターへと楽器を持ち替える決意をさせました。

ジェフ・ベック、トレヴァー・ラビン、デヴィッド・ギルモアといったギタリストからの影響を受け、ミッチェルはギターとボーカルを主な活動の中心としていますが、それだけに留まらず、様々な楽器を演奏するマルチプレイヤーでもあります。

バンド活動

彼の音楽キャリアにおいて、最も知られているのは、プログレッシブ・ポップ・バンド、イット・バイツ（It Bites）での活動でしょう。2006年にオリジナルメンバーのフランシス・ダナリーの後任として加入し、フロントマンを務めています。また、アリーナ（Arena）、アーバン（Urban）、キノ（Kino）、フロスト（Frost）といったプログレッシブ・ロック・バンドでもギターを担当し、ジョン・ウェットン・バンドにも参加するなど、多岐にわたる活動を展開しています。

2008年には、バンドAにベーシストとして加入し、オリジナル・ベース奏者のダン・カーターの代役を務めました。2009年には、10日間のヘッドライナー・ツアーや、ザ・ワイルドハーツをサポートするイギリス・ツアーにも参加しています。2012年には、マーティン・バレと彼のバンド「New Day」のツアーに参加し、ジェスロ・タルの楽曲でリードボーカルを務めました。2024年4月には、英国のプログレッシブ・ロックバンドエイジアに加入しています。

プロデューサーとしての活動

ミッチェルは、音楽プロデューサー、レコーディング・エンジニアとしても活躍しており、イギリスのレディングにあるレコーディング・スタジオ「Outhouse Studios」を拠点に活動しています。エンター・シカリ、ユー・ミー・アット・シックス、ロワー・ザン・アトランティスなど、数多くのロック・バンドのレコーディングやプロデュースを手がけています。

ソロプロジェクト

2015年2月23日には、ソロ・プロジェクト、ロンリー・ロボット（Lonely Robot）としてアルバム『プリーズ・カム・ホーム』をリリースしました。このアルバムには、ピーター・コックス、スティーヴ・ホガース、ジェム・ゴドフリー、ニック・カーショウ、俳優のリー・イングルビーなど、豪華なゲストが参加しています。2017年4月には、2作目のアルバム『ザ・ビッグ・ドリーム』がリリースされました。

White Star Records

ミッチェルは、プログレッシブ・ロック・アーティストに焦点を当てた独立系レコード・レーベル「White Star Records」の共同所有者兼共同創設者でもあります。2016年には、「White Star Records」からソロEP『The Nostalgia Factory』をリリースしました。

使用楽器

ミッチェルは、主にコート・ギター（Cort Guitars）を使用しており、ステージでは白と黒のG254、レコーディングではタバコG210と青/黒のG290を使用しています。また、スタジオでは、アルバレツ・ヤイリ・アコースティックギターや、PRSクラシックも演奏しています。

ミッチェルのラック・セットアップは、マーシャルJMP1プリアンプと、ビンテージのコルグA3エフェクト・ユニットで構成されています。この信号は、マーシャル・バルブステート80/80パワーアンプによって4 x 12マーシャル・キャブに増幅されます。

幅広い活躍

ジョン・ミッチェルは、ギタリスト、ボーカリスト、ソングライター、プロデューサーとして、プログレッシブ・ロック界で多岐にわたり活躍する、才能あふれる音楽家です。

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