ジョージ (ケント公)

ケント公爵ジョージ王子は、1902年12月20日に、後のジョージ5世となるジョージ王子とメアリー妃の四男として誕生しました。洗礼名はジョージ・エドワード・アレグザンダー・エドマンド。兄たちと同様に海軍兵学校に進み、士官として戦艦勤務を経験した後、体調不良で退役。外務省や内務省で公務に携わった後、空軍に籍を移しました。軍人としては、イギリス王族として初めて大西洋横断飛行を成し遂げ、空軍准将にまで昇進しています。

1932年には、父王が務めていたリンカーン法曹院の評議員にも任じられました。1936年、長兄のエドワード8世が退位した際には、社交的で華やかな雰囲気から、次期国王候補として推す声も上がりました。

独身時代は、その華やかな交友関係が常に話題の中心でした。キャバレー歌手や女優、銀行家の令嬢などとのロマンスが報じられ、作家や俳優とも親交がありました。結婚後も不倫関係が噂され、麻薬中毒や恐喝事件に関与していたとも伝えられています。また、アメリカ社交界の花形キキ・プレストンとの間に子供を儲けたとも言われています。

フリーメイソンとしても活動しており、1939年にはイングランド・連合グランドロッジのグランドマスターに就任。兄ジョージ6世と共に、大規模なメイソンの集会を開催しました。

第二次世界大戦が勃発すると空軍に復帰。1942年8月25日、自身が操縦する飛行艇がスコットランド北部で墜落し、謎の多い死を遂げました。この事故については、任務内容や死因など、未だに多くの謎が残されています。

ケント公爵ジョージ王子の名前は、カナダのプリンス・ジョージ市に残されています。

1934年11月29日には、ギリシャ王女マリナと結婚。二男一女をもうけました。

エドワード（1935年 - ） - 現ケント公
アレクサンドラ（1936年 - ）
マイケル（1942年 - ）

称号

1902年12月20日 – 1910年5月6日: ジョージ・オブ・ウェールズ王子殿下
1910年5月6日 – 1934年10月12日: ジョージ王子殿下
1934年10月12日 – 1942年8月25日: ケント公爵殿下

参考文献には、フリーメイソンリーに関する湯浅慎一著の書籍が挙げられています。

ウィキメディア・コモンズには、ジョージ (ケント公)に関するカテゴリがあります。

もう一度検索