スイートピーステークス

スイートピーステークス：オークスへの登竜門、そして国際競走へ

スイートピーステークスは、日本中央競馬会（JRA）が東京競馬場の芝1800メートルで行われるリステッド競走です。競走名の由来は、可憐な花であるスイートピーからきています。

この競走の歴史は古く、当初は4歳（現在の3歳）限定の400万下条件競走『スイートピー賞』として施行されていました。1989年には負担重量の体系が馬齢に変更され、競走の格付けにも変化が訪れます。

大きな転換期となったのは1991年です。当時、オークストライアルとなる4歳牝馬の競走は『4歳牝馬特別』（現在のフローラステークス）しかなかったため、オークスへの優先出走権枠拡大を目的として、スイートピー賞は『スイートピーステークス』へと格上げされました。4歳（現在の3歳）牝馬限定のオープン特別競走となり、上位2着までに入賞した馬にオークスの優先出走権が与えられるようになりました。

その後、1995年にはオークストライアル競走に正式に指定され、さらに地方競馬所属馬の出走を認める指定交流競走にも指定されました。地方競馬の有力馬との競演も、この競走の魅力を高める要素となりました。また、2003年には負担重量が再び馬齢制に変更されています。

2013年には混合競走となり、牡馬やセン馬も出走可能になりました。さらに、2019年には国際競走およびリステッド競走に指定され、国際的な競走としての地位を確立しました。これにより、海外からの有力馬の参戦も期待されるようになりました。

出走資格は、3歳（旧4歳）のJRA所属馬、地方所属馬（2頭まで）、そして外国調教馬と、幅広く設定されています。負担重量は馬齢で55kgと定められています。

総賞金は3800万円と高額で、1着馬には2000万円、2着馬には800万円、そして3着から5着までにも賞金が用意されています。この高額賞金も、多くの有力馬がスイートピーステークスを目指す大きな理由の一つと言えるでしょう。

オークスの優先出走権については、当初は上位2着までが対象でしたが、2018年からは1着馬のみに変更されました。これは、オークスへの出場枠をより競争力の高い馬に絞り込むための措置と言えるでしょう。

近年では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年と2021年は無観客で開催されました。また、2025年からは、従来の天皇賞（春）開催日ではなく、前日の土曜日の第10レースに実施される予定です。

長年にわたる歴史の中で、多くの名馬がスイートピーステークスを勝ち上がってきました。その中には、後のオークスを制した名馬も含まれています。スイートピーステークスは、オークスへの挑戦を目指す有力馬にとって、重要なステップとなる競走であり続けています。また、国際競走としての側面も持ち合わせ、日本の競馬界における重要な位置付けを確立しています。今後のスイートピーステークスの発展にも注目が集まります。

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