スカイコーポレーション (芸能事務所)

株式会社スカイコーポレーション：日本の芸能界に名を刻んだプロダクション

1976年設立の株式会社スカイコーポレーションは、東京都渋谷区に本社を置く芸能プロダクションです。創業以来、数多くの俳優やタレントを世に送り出し、日本の芸能界に大きな足跡を残してきました。

社長の女性と夫という、ユニークな経営体制でスタートした同社は、当初から注目を集めました。夫が登記上の代表者でありながら、実質的な経営は社長の女性が行っていたという、いわゆる“ミニナベプロ型”経営は、その後の発展に大きく貢献しました。

躍進期とスキャンダル

1970年代後半から1980年代にかけて、スカイコーポレーションは黄金期を迎えました。「若手俳優ならスカイ」と言われるほど、多くの若手俳優が所属し、活躍の場を提供しました。森下愛子や竹田かほりといった人気女優も、同社に所属していました。

この頃の大きな出来事として、1979年の映画『十九歳の地図』で注目を集めた俳優、本間優二と彼の弟、本間憲の入社が挙げられます。しかし、社長の女性と本間優二の間で子供が生まれ、再婚したことが『週刊明星』によって報じられ、大きなスキャンダルに発展しました。結果、本間優二は1980年9月に東映芸能ビデオに移籍することになりました。

興味深いのは、社長の女性の進歩的な考え方です。所属女優に対して「恋愛は女性を成長させるからどんどんやりなさい」と激励していたというエピソードは、当時の芸能界においては非常に珍しいものでした。森下愛子が映画監督との半同棲関係を選択し、後に吉田拓郎と結婚したのも、この自由な社風と無関係ではないでしょう。竹田かほりも、甲斐よしひろとの半同棲を経て結婚しています。

独立と新たな展開

1991年には、本間憲がスカイコーポレーションを独立し、レヴィプロダクションズ（現・レプロエンタテインメント）を設立しました。これは、スカイコーポレーションの隆盛を支えた人材が、新たな道を歩み始めた象徴的な出来事でした。

所属タレント

スカイコーポレーションには、これまでに多くの著名なタレントが所属していました。

男性タレント (一部): 杉浦太陽、杉浦タカオ、マシュー・チョジック、石川善樹、金萬福、安達雅哉、アンノユウキ、伊藤楽、塩屋准、中島トニーなど。

女性タレント (一部): リア・ディゾン、すみれ、カイヤ、ケイティ、秦瑞穂、祐真キキ、段文凝、奥田こころ、後藤希望、藤岡麻美、國元なつき、中川杏奈、二宮響子、佐藤逸香、鈴木一加、山本ナオミ、藤本ルナ、望月美緑など。

かつての所属タレント (一部): 石田純一、時任三郎、観月ありさ、山下真司、竹内力、ビビアン・スー、星ひとみ、森下愛子、小川菜摘、奈美悦子、など、著名な俳優・タレントが名を連ねています。

スカイコーポレーションの遺産

株式会社スカイコーポレーションは、多くのスターを育成し、日本の芸能界に多大な貢献を果たしたプロダクションです。その歴史と業績は、今もなお芸能界に大きな影響を与え続けています。自由な社風と、個性を尊重する姿勢は、多くのタレントにとって魅力的な環境であり、同社の成功の鍵の一つだったと言えるでしょう。 数々のスキャンダルや独立劇など、波乱万丈な歴史もまた、同社の魅力であり、日本の芸能史における重要な一ページを刻んでいます。

もう一度検索