スティーブ・コーゼン

スティーブ・コーゼン：伝説的名騎手の軌跡

1960年、アメリカ合衆国ケンタッキー州で生まれたスティーブ・コーゼンは、調教師と装蹄師を両親に持つ環境で育ちました。2歳から馬に親しみ、幼い頃から競馬に没頭。競馬映画を繰り返し観るなどして騎乗技術を磨いた彼は、16歳でプロデビューを果たします。

デビュー戦こそ最下位に終わりましたが、持ち前の才能と努力で、すぐに頭角を現します。翌年には487勝を挙げ、アメリカ合衆国のリーディングジョッキーに輝き、エクリプス賞3部門受賞、スポーツイラストレイテッド誌の「スポーツマン・オブ・ザ・イヤー」、AP通信の「アスリート・オブ・ザ・イヤー」など数々の賞を受賞するなど、その名を世界に知らしめました。

1978年、コーゼンは伝説的名馬アファームドに騎乗し、アメリカ三冠競走を制覇。史上最年少での三冠制覇という偉業を達成しました。この快挙は、彼の才能と卓越した騎乗技術を証明するものでした。

アメリカでの成功に続き、コーゼンはイギリスへと活躍の場を移します。イギリスでもその実力は衰えることなく、3度のリーディングジョッキーに輝き、イギリスのクラシック競走で10勝を挙げました。さらに、アイルランド、イタリアなどでもダービー制覇を果たすなど、国際的な活躍を見せました。

彼の活躍は、アメリカやイギリスにとどまりませんでした。日本にも何度か来日し、地方競馬や中央競馬のビッグレースであるジャパンカップにも参戦しています。1979年には大井競馬場で行われた招待競走で優勝、中央競馬ではジャパンカップに2度出場するなど、日本でもその高い騎乗技術を披露しました。

1993年、数々の輝かしい実績を残したコーゼンは引退を表明しました。通算成績は14,630戦2,794勝。華々しい現役生活に幕を閉じました。引退後は、故郷ケンタッキー州に戻り、ターフウェイパーク競馬場の役員として競馬界に貢献しています。

数々の栄誉ある賞を受賞したコーゼンは、1984年にはジョージ・ウルフ記念騎手賞を受賞、1994年にはアメリカ競馬殿堂入りを果たしました。彼の功績は、競馬界の歴史に永遠に刻まれるでしょう。

コーゼンは、類まれな才能と並々ならぬ努力によって、世界中の競馬ファンを魅了し続けました。その騎乗スタイルは、多くの騎手に影響を与え、競馬界の発展に大きく貢献しました。名実ともに、20世紀を代表する偉大な騎手の一人と言えるでしょう。彼の輝かしい功績と伝説は、これからも語り継がれていくことでしょう。

主な騎乗馬:

アファームド
オーソーシャープ
スリップアンカー
リファレンスポイント
オールドヴィック
トリプティク
* ベルメッツ

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