スティーブ・リトル (アメリカンフットボール)

スティーブ・リトル（1956年2月19日 - 1999年9月6日）は、イリノイ州スプリングフィールド出身のアメリカンフットボール選手でした。NFLのセントルイス・カージナルスでプレースキッカー、パンターとして活躍しました。

アーカンソー大学時代には、1977年のテキサス大学戦でカレッジフットボール記録となる67ヤードのフィールドゴールを成功させ、その名を轟かせました。これは彼のキャリアにおけるハイライトの一つと言えるでしょう。

また、リトルはNFLドラフト史上3番目に早く指名されたキッカーでもあります。彼より早く指名されたのは、1966年のチャーリー・ゴゴラックと1979年のラッセル・アークスレーベンのみであり、その才能が早くから高く評価されていたことが伺えます。

高校時代、リトルはクォーターバックとディフェンシブバックを務めていました。アーカンソー大学のフランク・ブロイルズヘッドコーチにリクルーティングされ、当初はジョー・ファーガソンの後継者として期待されていましたが、そのキック能力に着目され、キッカーに転向しました。そして、クォーターバックには高校時代のチームメートであるロン・カルカーニが起用されました。

1975年シーズン、チームはカルカーニ、RBベン・コーウィンズ、そしてリトルの活躍により、コットンボウルでジョージア大学を破りました。また、ルー・ホルツヘッドコーチに率いられた1977年シーズンには、オレンジボウルでオクラホマ大学を破っています。この試合でローランド・セイルズはオレンジボウル記録となる205ヤードを走破し（後にアーマン・グリーンが記録を更新）、ディフェンス陣もオクラホマ大学のラン攻撃を封じ込めました。これらのボウルゲームで、リトルは大学タイ記録となる4回のPAT（ポイントアフタータッチダウン）を成功させています。

1976年と1977年には、オールアメリカンに選出され、その実力を広く認められました。大学4年間で、リトルはFG89回中53回成功、50ヤード以上のFGを13回中7回成功、PAT131回中121回成功、合計280得点を記録しました。

カレッジフットボールでの目覚ましい活躍が評価され、1978年のNFLドラフトでセントルイス・カージナルスに1巡目全体15位で指名されました。これはキッカーとしては異例の高さであり、彼の才能に対する期待の大きさを物語っています。

1年目の1978年にはパントで平均38ヤード、2年目の1979年にはFG19回中10回成功、パントで平均38.2ヤードの成績を残しましたが、3シーズン通算でのFG成功率は48.1%にとどまり、期待されたほどの成績を残すことはできませんでした。

1970年代終わりから1980年代初めにかけて、リトルは他のアスリート同様、Field外での問題に苦しみました。アルコール中毒やコカインなどの問題を抱え、1980年、開幕から6試合に出場した後、ニール・オドノヒューにポジションを奪われ、10月16日に解雇されました。解雇されたその夜、自動車事故で頸髄損傷の重傷を負い、1999年、アーカンソー州リトルロックのホスピスで43歳という若さで亡くなりました。

彼はアーカンソー大学の20世紀オールチーム、大学の偉大なフットボール選手の11位に選ばれており、その功績は今も語り継がれています。

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