スバル・プレオ

プレオ（PLEO）について

プレオ（PLEO）は、スバル（旧・富士重工業）が1998年から2018年まで製造・販売していた軽自動車の一つで、特に日本国内では軽トールワゴンとしての地位を確立しました。初代モデルは1998年の軽自動車規格改定に合わせて販売が開始され、2010年以降はダイハツ・ミラをベースにしたOEM車としても知られています。

初代（1998年 - 2010年）

初代プレオは、1990年代後半の軽自動車市場の変化に応じて開発され、従来のセダンタイプからユーティリティ性を重視したトールワゴンへとシフトしました。開発をリードした竹中恭二は、ドライバーズカーとしての側面を強調した設計を行いました。プレオのデザインは、独立したボンネットと特徴的なウインドウラインにより、同じくスバルのレガシィツーリングワゴンに似た印象を与えています。

プレオは仕様が幅広く、商用モデルからスポーティグレードまで多様なバリエーションを展開していました。また、ツートンボディカラーや独自のヘッドライト設計が魅力の一つです。他の軽自動車ブランドとは異なり、スバルは全高1,575mmと若干低めの設計を採用しました。

多彩なグレード展開を見せ、特に「RS」モデルは、過去の人気モデルであるヴィヴィオRX-Rの後継車として位置付けられています。さらに、1999年度には「RJCカー・オブ・ザ・イヤー」特別賞を受賞し、その評価の高さを証明しました。

グレードと仕様

プレオにはA、F、L、RM、RSなど多くのグレードがありました。特に「RS」モデルは走行性能に優れ、リアディスクブレーキや改良された足回りで高い運動性能を示しました。エンジンに関しては660ccの直列4気筒エンジンを基本とし、自然吸気から、スーパーチャージャー付きの高性能モデルまで揃い、トランスミッションには5速MTやCVTも選択可能でした。

2代目（2010年 - 2018年）

2代目プレオは、ダイハツ・ミラをベースにしたOEMモデルとして登場しました。全高がさらに低くなり、立体駐車場にも収まりやすく設計されていました。バンモデルについてはCVTが廃止され、4AT車に変更されましたが、乗用モデルとしてのプレオは乗り心地や燃費性能が改善され、新たなラインアップとして「プレオカスタム」も加わりました。

販売と評価

2018年3月にプレオの販売が終了すると、長い歴史を持つスバルの軽自動車製品ラインからの撤退を意味する出来事となりました。特にプレオのOEM元であるダイハツのモデルも同時期に生産終了となったため、スバルからの軽自動車のラインナップは大きく変わりました。このように、プレオは日本の軽自動車市場において重要な役割を果たし、多くのファンに愛され続けました。

車名の由来

「プレオ」という名前は、『さらに豊かに、そして完全に』という意味を持つラテン語から派生した造語であり、日常生活をより豊かにする車であってほしいとの願いが籠められています。初代のネスタは「NEW STAR」を意味する造語であったり、ニコットは笑顔を表現しています。

このように、プレオは技術やデザイン、機能性において多くの要素を兼ね備えた魅力的な軽自動車であり、その歴史は今なお多くの人々の記憶に残る存在です。

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