スペースX CRS-15
スペースX CRS-15は、通称SpX-15として知られる、国際宇宙ステーション（ISS）への商業補給サービスミッションです。このミッションは、アメリカ航空宇宙局（NASA）との契約に基づき、商業宇宙企業スペースX社によって実施・運用されました。
本ミッションに先行する契約として、NASAは2015年初めにスペースXに対し、商業補給サービスに関する3回の追加ミッション（CRS-13からCRS-15）の実施契約を延長しました。当初、CRS-15ミッションは2018年4月に予定されていましたが、その後の計画変更により、打ち上げ日は何度かの延期を経て、最終的に2018年6月29日に設定されました。この遅延については、2016年6月のNASA監察官報告書でも触れられています。
打ち上げは、協定世界時（UTC）2018年6月29日午前9時42分、フロリダ州にあるケープカナベラル空軍基地第40発射施設から行われました。使用されたロケットは、スペースX社の主力ロケットであるファルコン9フル・スラストです。ドラゴン補給船は打ち上げから数日後の2018年7月2日、ISSへ接近しました。同日UTC午前10時54分に、ISSのロボットアーム「カナダアーム2」によって捕捉され、その後、午後1時50分にはハーモニー・モジュールの地球側（天底側）ドッキングポートに無事係留されました。
ISSでの補給物資の搬入および搭載貨物に関する実験・作業を終えたドラゴン補給船は、UTC 2018年8月3日午後4時38分にステーションからリリースされました。地球帰還の軌道に入った後、およそ5時間後の午後10時17分に太平洋に着水しました。これにより、ISSで使用済みの機材や科学実験のサンプルなど、約1,700キログラム（3,700ポンド）の貨物を地上へ持ち帰りました。なお、本ミッションで地球へ帰還したドラゴン補給船は、ISSからの離脱・降下中にパラシュートに関する何らかの異常が発生した可能性が報じられましたが、最終的なカプセルの太平洋への着水自体に大きな影響はなかったとされています。
NASAはスペースXとの商業補給サービス契約に基づき、CRS-15ミッションで輸送する主要貨物の内容、打ち上げ日時、そしてドラゴン補給船の軌道パラメーターを決定しました。CRS-15ミッションでは、合計2,697キログラム（約5,946ポンド）の貨物がISSへ輸送されました。このうち、ステーション内部に格納される与圧貨物は1,712キログラム（約3,774ポンド）、ステーション外部に設置される非与圧貨物は985キログラム（約2,172ポンド）でした。
特に注目された外部ペイロードとしては、地球の生態系を観測するNASAの新しい装置「ECOSTRESS」（約550キログラム）と、ISSのロボットアーム「カナダアーム2」の先端部（ラッチング・エンド・エフェクタ、約435キログラム）を交換するための機材が含まれていました。また、本ミッションでは複数の小型衛星（CubeSat）も輸送されました。これには、アメリカ国家偵察局が進める多国間パートナーシップのためにボーイング社が製造した3機の「Biarri-Squad」衛星と、日本の主導する国際的な「Birds-2」プログラムに参加する3カ国の衛星が含まれていました。具体的には、ブータン初の衛星「BHUTAN-1」、フィリピン初の衛星「Maya-1」、そしてマレーシアの「UnTMASAT-1」です。さらに、貨物の中には、国際宇宙大学、宇宙応用サービス、および欧州宇宙機関との協力のもと、アーティストのナホム氏が制作した「The Contour of Presence」と題されたインタラクティブなアートワークも積載されていました。
ISSへ届けられた貨物の詳細な内訳は以下の通りです。
科学研究：1,233 kg (2,718 lb)
乗組員補給物資：205 kg (452 lb)
宇宙船ハードウェア：178 kg (392 lb)
船外活動装備：63 kg (139 lb)
コンピューター資材：21 kg (46 lb)
ロシアのハードウェア：12 kg (26 lb)
外部貨物：985 kg (2,172 lb)
ECOSTRESS：550 kg (1,213 lb)
* ラッチング・エンド・エフェクター：435 kg (959 lb)
本ミッションに先行する契約として、NASAは2015年初めにスペースXに対し、商業補給サービスに関する3回の追加ミッション（CRS-13からCRS-15）の実施契約を延長しました。当初、CRS-15ミッションは2018年4月に予定されていましたが、その後の計画変更により、打ち上げ日は何度かの延期を経て、最終的に2018年6月29日に設定されました。この遅延については、2016年6月のNASA監察官報告書でも触れられています。
打ち上げは、協定世界時（UTC）2018年6月29日午前9時42分、フロリダ州にあるケープカナベラル空軍基地第40発射施設から行われました。使用されたロケットは、スペースX社の主力ロケットであるファルコン9フル・スラストです。ドラゴン補給船は打ち上げから数日後の2018年7月2日、ISSへ接近しました。同日UTC午前10時54分に、ISSのロボットアーム「カナダアーム2」によって捕捉され、その後、午後1時50分にはハーモニー・モジュールの地球側（天底側）ドッキングポートに無事係留されました。
ISSでの補給物資の搬入および搭載貨物に関する実験・作業を終えたドラゴン補給船は、UTC 2018年8月3日午後4時38分にステーションからリリースされました。地球帰還の軌道に入った後、およそ5時間後の午後10時17分に太平洋に着水しました。これにより、ISSで使用済みの機材や科学実験のサンプルなど、約1,700キログラム（3,700ポンド）の貨物を地上へ持ち帰りました。なお、本ミッションで地球へ帰還したドラゴン補給船は、ISSからの離脱・降下中にパラシュートに関する何らかの異常が発生した可能性が報じられましたが、最終的なカプセルの太平洋への着水自体に大きな影響はなかったとされています。
NASAはスペースXとの商業補給サービス契約に基づき、CRS-15ミッションで輸送する主要貨物の内容、打ち上げ日時、そしてドラゴン補給船の軌道パラメーターを決定しました。CRS-15ミッションでは、合計2,697キログラム（約5,946ポンド）の貨物がISSへ輸送されました。このうち、ステーション内部に格納される与圧貨物は1,712キログラム（約3,774ポンド）、ステーション外部に設置される非与圧貨物は985キログラム（約2,172ポンド）でした。
特に注目された外部ペイロードとしては、地球の生態系を観測するNASAの新しい装置「ECOSTRESS」（約550キログラム）と、ISSのロボットアーム「カナダアーム2」の先端部（ラッチング・エンド・エフェクタ、約435キログラム）を交換するための機材が含まれていました。また、本ミッションでは複数の小型衛星（CubeSat）も輸送されました。これには、アメリカ国家偵察局が進める多国間パートナーシップのためにボーイング社が製造した3機の「Biarri-Squad」衛星と、日本の主導する国際的な「Birds-2」プログラムに参加する3カ国の衛星が含まれていました。具体的には、ブータン初の衛星「BHUTAN-1」、フィリピン初の衛星「Maya-1」、そしてマレーシアの「UnTMASAT-1」です。さらに、貨物の中には、国際宇宙大学、宇宙応用サービス、および欧州宇宙機関との協力のもと、アーティストのナホム氏が制作した「The Contour of Presence」と題されたインタラクティブなアートワークも積載されていました。
ISSへ届けられた貨物の詳細な内訳は以下の通りです。
科学研究：1,233 kg (2,718 lb)
乗組員補給物資：205 kg (452 lb)
宇宙船ハードウェア：178 kg (392 lb)
船外活動装備：63 kg (139 lb)
コンピューター資材：21 kg (46 lb)
ロシアのハードウェア：12 kg (26 lb)
外部貨物：985 kg (2,172 lb)
ECOSTRESS：550 kg (1,213 lb)
* ラッチング・エンド・エフェクター：435 kg (959 lb)
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