スーパーはくと

スーパーはくとの概要

「スーパーはくと」は、智頭急行および西日本旅客鉄道（JR西日本）が運行する特別急行列車で、京都駅・大阪駅と鳥取駅・倉吉駅を結びます。この列車は1994年12月3日の智頭急行智頭線開業と共に営業を開始し、以来多くの旅行客に利用されています。当初は数種類の車両が使用されており、「スーパーはくと」と「はくと」という2つの列車名が存在しましたが、1997年に全ての列車が「スーパーはくと」という名称に統一されました。現在では、最高速度130 km/hを誇るこの列車は、日本で最も速度の速い気動車特急の一つとされています。

列車名の由来

「スーパーはくと」の「はくと」は、日本の神話に出てくる白兎（いなばのしろうさぎ）に由来しています。特急列車の名称については公募が行われ、1994年8月に「はくと」として発表されました。この名称は1956年に運転開始した準急「白兎」にも由来していますが、1986年には「あさしお」と統合されて名乗られなくなりました。

運行状況

2024年3月16日現在、「スーパーはくと」は京都駅 - 鳥取駅間に上下6本、京都駅 - 倉吉駅間で上下3本、大阪駅 - 鳥取駅間に上下4本、大阪駅 - 倉吉駅間で上下6本を格納する計14本を運行しています。また、毎日運転される臨時列車も設定されています。数年前までは、交通状況の変化に伴い一時的に運休した便もあったものの、現在は各地との接続を強化し、利便性を高めています。

運行経路

「スーパーはくと」は、東海道本線、山陽本線、智頭急行線、因美線、山陰本線を通り、京阪神と鳥取県を結んでいます。2008年からはダイヤが改正され、姫路駅で新幹線の「のぞみ」との接続が取られるようになり、これにより東京へのアクセスがさらなる向上を見せました。この改正によって、東京駅への所要時間が約25分短縮され、多くの利用者の満足度が高まりました。

停車駅

主要な停車駅は、京都駅、新大阪駅、大阪駅、三ノ宮駅、姫路駅、上郡駅、智頭駅、鳥取駅、倉吉駅などがあり、神戸や明石にも一部の列車が停まります。臨時停車駅も設定されることがあり、例えば旧暦の3月3日の「流し雛行事」に合わせて用瀬駅に停車する列車も存在します。これにより、地域のイベントとの連携を図っています。

車両と設備

2024年3月現在、全列車にHOT7000系気動車が使用され、通常は5両編成で運行されます。しかし、繁忙期には2号車と3号車の間に増結があり、6両編成になることもあります。日本の特急列車では珍しい振り子装置を搭載しており、非電化区間でも安定した運行を実現しています。また、2008年から車内は全席禁煙になり、快適な環境づくりに配慮されています。すべての座席は指定席で、利用者は事前に予約を行うことが求められています。

特別臨時列車

「スーパーはくと」には、受験生向けの臨時列車「ビクトリーはくと」や、神戸ルミナリエ開催期間中に運転される「神戸ルミナリエ号」などの季節運行も提供されています。これにより各種イベントや特定シーズンでの需要に応える体制が整えられています。また、カニシーズンには特別エクスプレスも運行され、観光客や地元客に支持を受けています。

利用状況

「スーパーはくと」の登場により、山陰方面の交通には大きな変化がもたらされました。それまで最速4時間以上かかっていた大阪と鳥取のアクセスが2時間30分台へと短縮され、観光やビジネスでの利用が増加しました。特に、2004年度には100万人以上の利用者が記録され、近年も安定した人気を誇っています。

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