セインツ・アンド・シナーズ

『セインツ・アンド・シナーズ』（Saints & Sinners）は、1982年にリリースされたイギリスのハードロックバンド、ホワイトスネイクの5枚目のスタジオアルバムです。このアルバムは、Sunburst Recordsからリリースされた最後の作品であり、バンドにとって非常に困難な時期に制作されました。

アルバム制作中には、マネージメントとの金銭的なトラブルやメンバー間の不和など、多くのネガティブな問題が発生しました。特に、レコーディング中にメンバー間の関係が悪化し、リリース時にはデイヴィッド・カヴァデール以外のメンバーは全員解雇されるという事態にまで発展しました。しかし、後にミッキー・ムーディとジョン・ロードはバンドに復帰しています。

アルバムの収録曲は以下の通りです。

1. ヤング・ブラッド - Young Blood (Davd Coverdale, Bernie Marsden) - 3:30
2. ラフ・アン・レディ - Rough An' Ready (Coverdale, Mickey Moody) - 2:52
3. ブラッディ・ラクシュリー - Bloody Luxury (Coverdale) - 3:23
4. ヴィクティム・オブ・ラヴ - Victim Of Love (Coverdale) - 3:33
5. クライング・イン・ザ・レイン - Crying In The Rain (Coverdale) - 6:00
6. ヒア・アイ・ゴー・アゲイン - Here I Go Again (Coverdale, Marsden) - 5:08
7. ラヴ・アン・アフェクション - Love An' Affection (Coverdale, Moody) - 3:09
8. ロックン・ロール・エンジェルズ - Rock N' Roll Angles (Coverdale, Moody) - 4:07
9. ダンシング・ガールズ - Dancing Girls (Coverdale) - 3:10
10. セインツ・アンド・シナーズ - Saints An' Sinners (Coverdale, Moody, Marsden, Neil Murrey, Jon Lord, Ian Paice) - 4:25

このアルバムには、後にホワイトスネイクの代表曲となる「クライング・イン・ザ・レイン」と「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」のオリジナルバージョンが収録されています。これらの曲は、1987年に発表された7枚目のスタジオアルバム「白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス」でリレコーディングされ、大ヒットしました。

2007年にはリマスター盤がリリースされ、以下のボーナストラックが追加収録されました。

11. ヤング・ブラッド (モニター・ミックス/アーリー・ヴォーカル) - Young Blood (Monitor Mix - Early Vocal) - 3:30
12. セインツ・アンド・シナーズ (モニター・ミックス/アーリー・ヴォーカル) - Saints An' Sinners (Monitor Mix - Early Vocal) - 4:24
13. ソウル・サヴァイヴァー (未完成/未発表曲) - Soul Survivor (Unfinished) (Coverdale, Moody, Marsden) - 3:08

アルバムに参加したミュージシャンは以下の通りです。

デイヴィッド・カヴァデール - ボーカル
ミッキー・ムーディ - ギター
バーニー・マースデン - ギター
イアン・ペイス - ドラムス
ジョン・ロード - キーボード
ニール・マーレイ - ベース
* メル・ギャレイ - バッキング・ボーカル

『セインツ・アンド・シナーズ』は、ホワイトスネイクの歴史において重要な転換期を象徴するアルバムであり、バンドの音楽性の幅広さを示す作品として、今もなお多くのファンに愛されています。困難な状況下で制作されたにもかかわらず、そのクオリティの高さは、彼らの才能と音楽への情熱を物語っています。

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