白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス

白蛇の紋章〜サーペンス・アルバスの魅力

ホワイトスネイクの『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス』（英語版タイトル：Whitesnake）は、1987年にリリースされた彼らの7作目のスタジオアルバムです。このアルバムは、ビルボードチャートでマイケル・ジャクソンの『バッド』に次ぐ第2位に輝くなど、アメリカ市場においても大きな成功を収めました。

アルバム制作のバックグラウンド

本作の制作にあたり、ボーカリストのデイヴィッド・カヴァデールは喉のポリープ手術を受け、その結果、彼は新たな声の力を得たと語っています。この変化は、アルバムのクオリティを一段と高める要因となりました。また、前作『スライド・イット・イン』で脱退したドラマーのコージー・パウエルの後任として、エインズレー・ダンバーが新たに参加しました。

このアルバムには、いくつかの特筆すべきトラックが含まれています。例えば、「クライング・イン・ザ・レイン」と「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」は、1982年のアルバム『セインツ・アンド・シナーズ』からのセルフ・カヴァーとなっています。この2曲は特に人気で、特に「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」は後に正式メンバーとなるエイドリアン・ヴァンデンバーグが参加しており、シングル用の別バージョンも録音されました。

特別な収録曲

日本盤には、アメリカ盤やヨーロッパ盤には収録されていない「ルッキング・フォー・ラブ」と「ユーアー・ゴナ・ブレイク・マイ・ハート・アゲイン」が収められており、これは日本独自のミニアルバム『1987ヴァージョン』に含まれました。これらの楽曲は、後にコンピレーションアルバム『グレイテスト・ヒッツ』にも収録されています。

また、アメリカでは『スライド・イット・イン』と本作、次作の『スリップ・オブ・ザ・タング』を纏めて収録した2枚組の『Here I Go Again: The Whitesnake Collection』が2002年にリリースされています。

アルバムの成功と影響

『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス』は、ホワイトスネイクにとって全米Billboard 200で初めてトップ10に入る快挙を達成し、57週間連続で全英アルバムチャートのトップ100に滞在しました。これにより、バンドの知名度はさらに向上し、彼らの音楽の影響力も増しました。

アルバムのレコーディングが終わると、デイヴィッド・カヴァデールを除くメンバーは全員が変更され、第一弾シングル「スティル・オブ・ザ・ナイト」のミュージックビデオに出演した新たなメンバー、エイドリアン・ヴァンデンバーグ、ヴィヴィアン・キャンベル、ルディ・サーゾ、トミー・アルドリッジはその後正式に加入し、ツアーにも参加しました。

収録曲と参加ミュージシャン

このアルバムには以下のような収録曲があります（特記なき場合、楽曲はデイヴィッド・カヴァデールとジョン・サイクスの共作）。

• - クライング・イン・ザ・レイン (5:37)
• - バッド・ボーイズ (4:06)
• - スティル・オブ・ザ・ナイト (6:36)
• - ヒア・アイ・ゴー・アゲイン (4:34)
• - ギヴ・ミー・オール・ユア・ラヴ (3:31)
• - イズ・ディス・ラヴ (4:43)
• - チルドレン・オブ・ザ・ナイト (4:24)
• - ストレイト・フォー・ザ・ハート (3:39)
• - ドント・ターン・アウェイ (5:10)

また、参加したミュージシャンは以下の通りです。

• - デイヴィッド・カヴァデール - ボーカル
• - ジョン・サイクス - ギター
• - ニール・マーレイ - ベース
• - エインズレー・ダンバー - ドラムス

ゲストミュージシャンには、ドン・エイリー、ビル・クオモ、エイドリアン・ヴァンデンバーグ（「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン」に参加）などが名を連ねています。

まとめ

『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス』は、ホワイトスネイクの音楽的キャリアにおいて重要な位置を占め、彼らの成功を確立したアルバムです。そのサウンドと歌詞は、今なお多くのリスナーに愛され続けています。

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