セティフトラム

セティフトラムについて

セティフトラム（アラビア語: ترامواي سطيف、英語: Sétif tramway、フランス語: Tramway de Sétif）は、アルジェリアのセティフ市内を走る路面電車（ライトレール）です。この路面電車は、アルジェリアの主要都市の公共交通を充実させるために導入された計画の一環として、フランスのアルストムとトルコのヤプ・メルケジによるコンソーシアムによって建設されました。2018年5月8日に開通式典が行われ、翌日の5月9日より営業運転を開始しました。

路線概要

セティフトラムは、全長15.2 kmで、26箇所の停留所を持つ路線を展開しています。路線は1960年12月11日電停からセティフ市中心部を通り、最終的にBerchi AbidとOucissa Laidへ向かう2つの支線に分かれています。日常的には平日5 - 6分間隔、休日は8分間隔で運行されており、非常に高い頻度での運行が行われています。

大部分の区間は専用軌道が設けられていますが、市内中心部では自動車と併用する軌道があり、この区間では自動車の進入が制限されています。チケットは40ディナールで販売されており、手頃な価格で利用できるため、多くの市民に支持されています。

開業以来、セティフトラムの年間利用者数は着実に増加しており、開業初月には433,000人の利用者があったのに対し、2018年12月には1,111,222人に達しています。また、2019年に大雪が降った際、路線バスなどの多くの公共交通機関が運行停止に追い込まれる中でも、セティフトラムは運行を続け、その信頼性を証明しました。

車両の特徴

セティフトラムで使用されている車両は、アルストムが開発したシタディス402という超低床電車です。すべての車両は両運転台式の7車体連接車で構成されており、車内には冷房設備のほか、安全性を考慮した監視カメラが設置されています。また、車椅子やベビーカーを利用する人でも安心して利用できるように、フリースペースも整備されています。これらの車両は2016年に発注され、製造はアルジェリア国内で設立された合資会社CITALが行っています。

今後の展望

セティフトラムには、今後の拡張計画があり、市中心部から南部のポルト・デ・ビスクラ（Porte de Biskra）へ向かう新たな路線が建設される予定です。この新路線が完成すれば、セティフトラムの総延長は22.4 kmに達する見込みです。

このように、セティフトラムはセティフ市の公共交通において重要な役割を果たしており、今後の発展にも期待が寄せられています。

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