セドナ空港

セドナ空港の概要

セドナ空港（Sedona Airport）は、アメリカのアリゾナ州ヤヴァパイ郡にある無管制の小型空港で、都市セドナの中心部から南西へ約2マイル（約3.2キロメートル）の位置にあります。この空港は220エーカー（約89ヘクタール）の広さを持ち、1本の滑走路と1か所のヘリパッドが設けられています。一般的に、アメリカの空港では、FAA（連邦航空局）の3文字コードとIATAの空港コードが一致することが多いですが、セドナ空港の場合、FAAが「SEZ」、IATAが「SDX」という異なるコードが付与されています。ちなみに、IATAコード「SEZ」はセーシェルのマヘ島にあるセーシェル国際空港に割り当てられています。

この空港は高いメサの上にあり、周囲の市街地を見渡すことができます。また、地元の住民や訪問者がセドナの町周辺を自動車で移動していると、頭上に飛行機が着陸態勢を取る光景がしばしば見られますが、滑走路へと消え込む姿が見えないことも多いです。美しい砂岩の景観、いわゆる「セドナのレッド・ロック（Red Rocks of Sedona）」に近接しており、観光客にとっても魅力的なロケーションとなっています。

歴史

セドナ空港は1955年に開港しました。当初は舗装された滑走路がなく、野生動物が滑走路を横切ることもあり、パイロットにとって危険な環境でした。1957年には、小規模な舗装滑走路が整備され、1990年にはさらなる改良が加えられ、定期便の運航が始まりました。

エア・セドナ（Air Sedona）は1981年に設立され、セドナとフェニックスのスカイハーバー国際空港、ラスベガス、そして近隣のグランドキャニオン国立公園空港などを結ぶ便を1995年まで運航しました。セドナ空港ではボーイング737などの大型商業旅客機は受け入れていませんが、小規模なビジネスジェットやセスナ機、ヘリコプターなどの利用が盛んです。また、セドナ空港を拠点とする「セドナ・エア・ツアーズ」（Sedona Air Tours）は、1994年からヘリコプターや軽飛行機での観光飛行を提供しています。

事故

2003年4月12日、セドナ空港ではビーチクラフト ボナンザが着陸中にフェンスに衝突し、地面に激突した事故が発生しました。この事故により、操縦訓練中だったインストラクターと訓練生、そして乗客の3人が命を失いました。さらに、2012年には、オリンピック出場歴のある長距離走者パット・ポーターが操縦するビーチクラフト デュークが空港を離陸直後に墜落し、同乗していた息子やその友人を含む全員が死亡する悲劇が起こりました。

結論

セドナ空港は、その美しい自然環境や観光名所の近さにより、多くの旅行者に愛されている無管制空港です。小型機を利用した観光飛行者が多く、地域の移動手段としても重要な役割を果たしていますが、また過去には悲劇的な事故も経験しています。それでもなお、セドナの美しい風景を楽しむためのアクセスの拠点として、今後も多くの人に利用され続けることでしょう。

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