セントクリストファー・ネイビスの行政区画

セントクリストファー・ネイビスは、カリブ海に浮かぶ2つの主要な島、セントクリストファー（セントキッツ）とネイビスからなる連邦国家です。この国は連邦制を採用しており、セントクリストファー島を中心とするセントクリストファーと、ネイビス島を中心とするネイビスという2つの連邦構成体で成り立っています。これらの構成体は「連邦州」と呼ばれることもありますが、一般的にはそれぞれの中心となる島と同一視されることが多いです。

セントクリストファーには独自の政府は存在せず、連邦政府の直接的な管轄下にあります。一方、ネイビスには独自の議会と政府が設置されており、高度な自治権を行使しています。このため、セントクリストファー・ネイビスは、セントクリストファー・ネイビス連邦政府とネイビス政府という、二重の政府構造を持つ連邦国家として認識されています。また、セントクリストファー島とネイビス島の間に位置するブービー島という無人島は、セントクリストファーに属しています。

国は行政区画として14の教区に区分されています。これらの教区には、独自の議会などの行政機能はなく、政府が行政上の目的で使用する区画です。内訳は、セントクリストファーが9教区、ネイビスが5教区となっています。国勢調査は、この教区を基準として実施されます。

教区の名称は、一般的な行政区画とは異なり、12の教区は守護聖人と地名を組み合わせた名前が付けられています。残りの2つの教区は、守護聖人ではなく、聖書や宗教に由来する言葉と地名を組み合わせて命名されています。この独特な命名規則は、セントクリストファー・ネイビスの文化的な背景を反映していると言えるでしょう。

セントクリストファー・ネイビス憲法には、地方自治体に関する明確な規定はありません。そのため、地方自治体として機能しているのは、事実上ネイビス政府のみであると考えられています。ネイビス政府は、教育、医療、税制など、幅広い分野において独自の政策を決定し、実行する権限を持っています。

連邦構成体

セントクリストファー
ネイビス

行政教区

教区のISOコードは「KN-」で始まり、例えばクライストチャーチ・ニコラタウン教区は「KN-01」と表記されます。構成体欄の「K」はセントクリストファー、「N」はネイビスの略称（ISOコード）です。公式な行政中心地は存在しませんが、便宜上、教区の中心地として主要都市が紹介されることがあります。

セントクリストファー・ネイビスの行政区画は、連邦制という複雑な政治体制と、各島の歴史的、文化的な背景が絡み合って形成されています。セントクリストファーとネイビスの関係は、単なる行政区分を超えた、より深い意味を持つと言えるでしょう。

関連項目

セントクリストファー・ネイビスの都市の一覧
ISO 3166-2:KN

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