ソニー・フォーチュン

ソニー・フォーチュン：多彩な音色を奏でたジャズ・サックス奏者

ソニー・フォーチュン（Sonny Fortune, 1939年5月19日 - 2018年10月25日）は、アメリカ合衆国出身のジャズ・サックス奏者として知られています。彼は、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンという多様な種類のサックスに加え、クラリネットやフルートといった楽器も演奏しました。

経歴

1967年にニューヨークへと拠点を移した後、フォーチュンはドラマーであるエルヴィン・ジョーンズのグループに加わり、レコーディングやライブ演奏に参加しました。1968年には、モンゴ・サンタマリアのバンドのメンバーとしても活動しています。また、歌手のレオン・トーマスや、ピアニストのマッコイ・タイナーとも共演（1971年 - 1973年）しました。

1974年、フォーチュンはマイルス・デイヴィスのバンドに、デイヴ・リーブマンの後任として加入。1975年の春まで在籍し、その後はサム・モリソンに引き継がれました。マイルス・バンドにおけるフォーチュンの演奏は、アルバム『ビッグ・ファン』や『ゲット・アップ・ウィズ・イット』、そして日本でライブ録音されたマイルスの活動休止前最後の2枚のアルバム『アガルタ』『パンゲア』で聴くことができます。

マイルス・バンドでの短い期間の後、フォーチュンはナット・アダレイのバンドに加入。1975年6月には自身のグループを結成し、ホライゾン・レコードのために2枚のアルバムを録音しました。1990年代には、ブルーノート・レコードのためにいくつかのアルバムを制作しています。ロイ・ブルックス、バディ・リッチ、ジョージ・ベンソン、ラビ・アブ＝カリル、ロイ・エアーズ、オリヴァー・ネルソン、ゲイリー・バーツ、ラシッド・アリ、ファラオ・サンダースなど、数多くのミュージシャンとも共演しており、ライブ・アルバム『The Atlantic Family Live at Montreux』（1977年）にも参加しています。

2018年10月、ソニー・フォーチュンは79歳でこの世を去りました。

ディスコグラフィー

リーダー・アルバム

Trip on the Strip (1966年、Prestige) ※with Stan Hunter
Long Before Our Mothers Cried (1974年、Strata-East)
Awakening (1975年、Horizon)
Waves of Dreams (1976年、Horizon)
Serengeti Minstrel (1977年、Atlantic)
Infinity Is (1978年、Atlantic)
With Sound Reason (1979年、Atlantic)
Laying It Down (1984年、Konnex)
Great Friends (1987年、Black And Blue) ※with ビリー・ハーパー、スタンリー・カウエル、レジー・ワークマン、ビリー・ハート
It Ain't What It Was (1991年、Konnex)
Monk's Mood (1993年、Konnex)
Four in One (1994年、Blue Note)
A Better Understanding (1995年、Blue Note)
From Now On (1996年、Blue Note)
In the Spirit of John Coltrane (2000年、Shanachie)
Continuum (2003年、Sound Reason)
You and the Night and the Music (2007年、18th & Vine)
Last Night at Sweet Rhythm (2009年、Sound Reason)
Invitation (2010年、WhyNot) ※1987年録音

参加アルバム

ラビ・アブ＝カリル: Bukra (1988年、MMP), Al-Jadida (1990年、Enja)
ナット・アダレイ: On the Move (1983年、Theresa), Blue Autumn (1985年、Theresa), Autumn Leaves (1991年、Sweet Basil), Work Song: Live at Sweet Basil (1993年、Sweet Basil)
ケニー・バロン: Innocence (1978年、Wolf)
ゲイリー・バーツ: Alto Memories (1994年、Verve)
ジョージ・ベンソン: Tell It Like It Is (1969年、A&M/CTI), The Other Side of Abbey Road (1970年、A&M/CTI)
マイルス・デイヴィス: Big Fun (1974年、Columbia), Get Up with It (1974年、Columbia), Agharta (1975年、Columbia), Pangaea (1976年、Columbia)
ディジー・ガレスピー: Closer to the Source (1984年、Atlantic)
エルヴィン・ジョーンズ: Elvin Jones Jazz Machine Live at Pit Inn (1985年、Polydor (Japan)), When I Was at Aso-Mountain (1990年、Enja), In Europe (1991年、Enja), It Don't Mean a Thing (1993年、Enja)
チャールズ・ミンガス: Three or Four Shades of Blues (1977年、Atlantic)
アルフォンス・ムゾーン: The Essence of Mystery (1972年、Blue Note)
ファラオ・サンダース: Izipho Zam (My Gifts) (1973年、Strata-East)
メルヴィン・スパークス: Akilah! (1972年、Prestige)
レオン・スペンサー: Bad Walking Woman (1972年、Prestige), Where I'm Coming From (1973年、Prestige)
チャールズ・サリヴァン: Genesis (1974年、Strata-East)
マッコイ・タイナー: Sahara (1972年、Milestone), Song for My Lady (1973年、Milestone)
マル・ウォルドロン: Crowd Scene (1989年、Soul Note), Where Are You? (1989年、Soul Note)
モンゴ・サンタマリア: Stone Soul (1969年、Columbia)

フィルモグラフィ

Elvin Jones: Jazz Machine (2008年) ※with ラヴィ・コルトレーン、ウィリー・ピケンズ、チップ・ジャクソン
Europafest: Jazz Highlights (2008年) ※with マイク・スターン、ボブ・バーグ、サン・ラ、アーチー・シェップ、ジョン・ゾーン、ビル・フリゼール

外部リンク

公式ウェブサイト
Sonny Fortune's Page at Wide Hive Records
ソニー・フォーチュン - Discogs
ソニー・フォーチュン - オールミュージック

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