ソルタヴァラ

ソルタヴァラの概要

ソルタヴァラはロシア連邦のカレリア共和国に位置する美しい町で、人口はおよそ14,867人（2021年）です。カレリア共和国の南西部、ラドガ湖の北端に位置しており、その北西にはフィンランドとの国境が広がっています。また、サンクトペテルブルクからは北へ約259 km、ペトロザヴォーツクからは西へ287 kmの地点にあり、地域的にも重要な位置を占めています。

歴史的背景

ソルタヴァラの地は、1468年のスウェーデンの文献に初めて登場し、その後1500年にはロシアの文書でも「セルドボリ」という名で記されています。この町の起源は1582年に遡り、イングリア戦争の影響でスウェーデンに割譲されました。その後、1632年頃には現在のソルタヴァラの基盤が築かれたと考えられています。

1721年に結ばれたニスタット条約により、この地域はロシア帝国に組み込まれ、「セルドボリ」という新たな名で呼ばれるようになりました。1783年にはエカチェリーナ2世の地方改革によって市制が施行され、サンクトペテルブルク向けの大理石や花崗岩の採掘が盛んになりました。1812年には古フィンランドを統治するヴィープリ県が新設されたことで、この町もその一部に含まれるようになりました。

1917年、フィンランドがロシアから独立すると、ソルタヴァラもフィンランドの一部となりました。しかし、冬戦争によってソビエト軍の攻撃を受け、1940年のモスクワ講和条約により再びソ連に割譲され、フィンランドの住民は強制的に移住させられました。1941年から1944年にかけての継続戦争では、この地域が一時的にフィンランドの手に戻ってきたものの、1944年のモスクワ休戦協定によって再びソ連領に戻され、住民は再度の移住を強いられました。戦後には他の地域からの移住者によって町が復興されました。

自然と文化

ソルタヴァラは美しいラドガ湖の北端に位置しており、その周辺には複雑に入り組んだ島々や入江があります。湖には観光客や巡礼者のためのフェリーが発着する港があり、19世紀にはサンクトペテルブルクへの航路が多く利用されていました。現在ではヴァラーム島への観光ツアーが人気です。また、19世紀末にはカレリア鉄道が開通し、地域の発展が促進されました。

ソルタヴァラの町には、20世紀初頭から戦間期にかけてフィンランド人によって建設された商店や公共施設が立ち並んでおり、アール・ヌーヴォーやフィンランドの民族ロマン主義、モダニズム建築の優れた実例が見られます。

出身者と姉妹都市

この町からは彫刻家エイラ・ヒルツネンや軍人アールネ・ユーティライネン、音楽家の渡邉シーリ、獣医師で作家のユリヨ・コッコ、絵本作家のオイリ・タンニネンなど、さまざまな分野で活躍する人物が生まれています。また、ソルタヴァラの姉妹都市にはフィンランドのヨエンスーがあり、文化交流も行われています。

結論

ソルタヴァラはその豊かな歴史と美しい自然景観、文化的魅力から訪れる価値のある町です。カレリア地方の魅力を存分に感じることができる地点として、観光客や文化愛好者にとって特別な存在でしょう。

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