ソンクラー駅

ソンクラー駅

ソンクラー駅は、タイ国有鉄道南本線のソンクラー支線に存在した駅です。1913年1月1日に開業しましたが、1978年7月1日に廃止されました。この駅は、タイ南部ソンクラー県ムアンソンクラー郡に位置していました。

概要

ソンクラー駅の旧駅舎は、現在では市場の一部として利用されています。しかし、駅名標やホームは当時のまま残されており、往時の面影を今に伝えています。鉄道が廃止された後も、その歴史的な遺構が保存されていることは、この場所がかつて重要な鉄道の拠点であったことを物語っています。

歴史

タイ国有鉄道南本線の建設は、北側のペッチャブリー駅、南側のソンクラー駅とカンタン駅の3カ所から同時に開始されました。ソンクラー駅は、その南側からの工事によって建設され、1913年1月1日に終着駅として開業しました。当時の路線はウタパオ分岐駅からソンクラー駅までの26.68kmでした。

しかし、自動車交通の発展と競合により、鉄道の利用は徐々に減少していきました。その結果、1978年7月1日にハジャイ分岐駅からソンクラー駅までの29.46kmの路線が廃止されることになりました。ソンクラー駅は、65年6ヶ月にわたる鉄道駅としての役割を終えたのです。廃止直前のダイヤでは、ハートヤイ駅との間で1日に7往復の列車が運行されていました。

ソンクラー駅は、タイの鉄道史において重要な役割を果たした駅の一つです。その短い期間ながらも、地域の発展に貢献し、多くの人々の足として活躍しました。廃止された後も、駅の遺構は地域の歴史を伝える貴重な存在として、今もなお人々に親しまれています。

開業と廃止

1913年1月1日：ウタパオ分岐駅 - ソンクラー駅間 (26.68km) が開業
1978年7月1日：ハジャイ分岐駅 - ソンクラー駅間 (29.46km) が廃止

参考文献

杉本聖一　『魅惑のタイ鉄道』　（玉川新聞社、2000年）ISBN 4-924882-29-1
柿崎一郎　『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』　（京都大学学術出版会、2010年）ISBN 978-4-87698-848-8
渡邉乙弘　『タイ国鉄4000キロの旅』　（文芸社、2013年）ISBN 978-4-286-13041-5

関連項目

タイの鉄道駅一覧
* タイ国有鉄道南本線

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