ソンクラー県

ソンクラー県

ソンクラー県は、タイ王国南部に位置する県で、マレー半島にあります。サトゥーン県、パッタルン県、ナコーンシータンマラート県、パッターニー県、ヤラー県と隣接し、さらに南はマレーシアのプルリス州、ケダ州と国境を接しています。県名は、マレー語の「シンゴラ（Singola）」に由来し、これはサンスクリット語の「シンハラ（Singhala）」、つまりライオンを意味します。これは、ソンクラー市近郊にあるライオンのような形をした山にちなんでいます。

県庁所在地と人口

ソンクラー県は、他の県とは異なり、県庁所在地が最も大きな郡ではありません。県庁所在地であるムアンソンクラー郡の人口は約16万人であるのに対し、ハートヤイ郡の人口は約38万人と非常に多くなっています。そのため、タイ国内でもソンクラー県の県庁所在地がハートヤイ郡であるという誤解がよく見られます。

地理

ソンクラー県は、タイランド湾に面したマレー半島に位置しています。県内最高峰はカオ・マイケーオ（標高821m）です。県北部にはタイ最大の湖であるソンクラー湖が広がっており、その面積は1,040平方キロメートル、南北約78キロメートルにも及びます。ソンクラー湖の淡水は、ソンクラー市近くで海に流れ込んでいます。また、この湖には絶滅危惧種であるエーヤワディーイルカが生息しています。

歴史

18世紀後半から、ソンクラー県庁所在地周辺には多くの華僑が中国の広東省や福建省から移住してきました。1769年には、福建省漳州府海澄県出身の華僑である呉譲が税務官に任命され、ソンクラー家（ナ・ソンクラー）を創設しました。呉譲は税務官の地位を利用し、ソンクラー家を経済を牛耳る一族にまで成長させました。1777年には国主が廃され、呉譲がソンクラー国主に任命されました。この際、呉譲はルワン・ウィチエンキーリーの官位と欽錫名を授与され、ソンクラー家は経済だけでなく政治も支配するソンクラー最大の名家となりました。

1786年以前に、旧国主が地位を取り戻そうとする事件がありましたが失敗し、ソンクラー家はますます力を増しました。呉譲（ルワン・ウィチエンキーリー）以後、8代にわたり呉氏華人政権（ソンクラー家独裁政権）が続きました。しかし、1901年にダムロン・ラーチャヌパープ親王によって地方行政改革が行われ、ソンクラー家出身のプラヤー・ウィチエンキーリー（本名：チョーム）を最後に、ソンクラーにおけるソンクラー家独裁政権は終焉を迎えました。現在、呉氏の家はソンクラー国立博物館として一般公開されています。ソンクラー家には、現在Mongkol Na Songkhla氏がいます。

民族

ソンクラー県の住民は、多様な民族構成となっています。住民の23.2%がムスリムであり、4.6%がマレー系です。

県章

ソンクラー県の県章は、ガラスのトレーの上に置かれたホラガイがデザインされています。

県木

県木は、Azadirachta excelsaという樹木です。

隣接する県

ソンクラー県は、以下の県と隣接しています。

パッターニー県
ヤラー県
サトゥーン県
パッタルン県
ナコーンシータンマラート県

また、マレーシアの以下の州とも国境を接しています。

ケダ州
プルリス州

行政区

ソンクラー県は、16の郡（アンプー）に分かれており、その下に127の町（タンボン）と987の村（ムーバーン）があります。

郡一覧

ムアンソンクラー郡
サティンプラ郡
チャナ郡
ナータウィー郡
テーパー郡
サバーヨーイ郡
ラノート郡
クラセーシン郡
ラッタプーム郡
サダオ郡
ハートヤイ郡
ナーモム郡
クワンニエン郡
バーンクラム郡
シンハナコーン郡
クローンホーイコーン郡

脚注

この項目は英語版を元に作成されました。

関連項目

チャンワット

外部リンク

* จังหวัดสงขลา （公式サイト）

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