ゾンド計画

ゾンド計画についての詳細

ゾンド計画は、ソビエト連邦が1960年代から70年代にかけて実施した宇宙探査プロジェクトであり、特に火星や金星の探査、そして月への有人飛行に向けた無人試験を含んでいます。計画は、2つの重要なシリーズに分かれており、最初のシリーズでは惑星探査機を使った試験が行われました。一方、もう一つのシリーズでは、ソユーズ宇宙船の一部を流用して、有人月旅行へ向けた準備が進められました。

3MV惑星探査機を基にした任務

最初の3つのゾンド探査機は、3MV惑星探査機をベースとしており、金星と火星の探査を目的としていました。このプロジェクトでは、2機が不具合により失敗し、成功を収めたのはゾンド3号だけでした。ゾンド3号は、1965年に月の裏側の画像を撮影し、その後も火星の向こう側に出た後、人間の手を介さずにデータを送信し続けました。

周回任務

1967年から1970年にかけてのゾンド4号から8号は、ソ連の有人月旅行計画の一環として設計されました。これらのミッションでは、ソユーズ7K-L1宇宙船を使用し、月の近くを通過して地球に帰還するという方式が採用されました。この方法は、アポロ13号と非常に似た軌道を取っています。これらの任務では、特別に強力なプロトンロケットが打ち上げに用いられ、2人の宇宙飛行士を乗せることができるように改修が施されたゾンドが使用されました。

当初、プロトンロケットと新型のソユーズにはいくつかの信頼性の問題が存在しましたが、試験飛行前にこれらの問題はほぼ解決されました。しかし、ゾンド4号からゾンド8号の試験飛行において、特に大気圏への再突入時にトラブルが多く見られました。これらの任務は全て自動操縦による無人で行われ、さまざまなデータを収集しました。宇宙船には生物も搭載されましたが、いくつかの飛行では不具合により生物が死んでしまう結果となりました。

年表による再確認

以下は、各ゾンドミッションの年表です。

• - ゾンド1号: 1964年4月2日打ち上げ。通信途絶は5月14日。
• - ゾンド2号: 1964年11月30日打ち上げ。通信途絶は1965年5月。
• - ゾンド3号: 1965年7月18日打ち上げ。月フライバイ成功。
• - ゾンド4号: 1968年3月2日打ち上げ。は高高度での自爆。
• - ゾンド5号: 1968年9月15日打ち上げ。無事に月周回から帰還。
• - ゾンド6号: 1968年11月10日打ち上げ。月周回から帰還。
• - ゾンド7号: 1969年8月7日打ち上げ。月フライバイ成功。
• - ゾンド8号: 1970年10月20日打ち上げ。月フライバイ後に地球へ戻る。

ゾンド計画は、ソビエト連邦の宇宙探査において重要な意義を持っており、今後の宇宙活動に大きな影響を与えた試みといえるでしょう。

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